<UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL):Rマドリード1-2マンチェスターC>◇10日(日本時間11日)◇1次リーグ第…
<UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL):Rマドリード1-2マンチェスターC>◇10日(日本時間11日)◇1次リーグ第6節◇サンティアゴ・ベルナベウ◇7万7000人
【マドリード=高橋智行通信員】レアル・マドリード(スペイン)が、5大会連続しての顔合わせとなる“宿敵”マンチェスター・シティー(イングランド)とのビッグマッチに1-2と競り負けた。これにより順位を落とすも、決勝トーナメント1回戦(16強)ストレートイン圏内の7位に留まった。勝ったマンチェスターCは勝ち点13で4位に浮上した。
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Rマドリードは直近の公式戦7試合でわずか2勝と絶不調。スペインリーグでは首位バルセロナに勝ち点4差の2位と後塵を拝している。
この一戦の結果次第で解任の可能性が報じられるシャビ・アロンソ監督は、DF6人(カルバハル、アレクサンダー=アーノルド、ミリトン、アラバ、ハイセン、メンディ)とカマビンガをけがで欠いた。さらに、9ゴールで今大会の得点ランキングトップに立ち、7試合7得点とマンチェスターC戦を得意とするエムバペがフィジカル面の問題でベンチスタートとなった。
この厳しい状況下、今季のホームゲームで初黒星を喫した3日前のセルタ戦から先発4人変更し、システムは4-2-3-1。ゴンサロがエムバペの代役を務め、ビニシウス、ロドリゴとともに前線に入った。
マンチェスターCは公式戦3連勝中で、プレミアリーグで2位につける。一方、CLでは直近のレバークーゼン戦に敗れ、5試合3勝1分け1敗の勝ち点10で9位とやや苦しんでいる。グアルディオラ監督はロドリ、ストーンズ、コバチッチをけがで欠く中、3-0で圧勝した4日前のサンダーランド戦と同じスタメンの4-3-3で臨んだ。CLで53試合54得点という圧倒的な成績を残すハーランド(※エムバペは92試合64億点)が、チェルキ、ドクと3トップを形成した。
欧州サッカー界の新たな伝統の一戦になりつつあるこの2チームが対戦するのは通算15回目。過去14回の成績はRマドリードが5勝5分け4敗と勝ち越し、2連勝中、4戦連続無敗と好調を維持。さらに、ホームでは7試合4勝2分け1敗と好成績を残していた。
試合前、バルセロナを率いたグアルディオラ監督の激しいブーイングが飛ぶ中で前半がスタート。序盤はRマドリードが優勢に戦い、4分にバルベルデがFKを直接狙うも、壁に阻止された。
それ以降、両チームともにチャンスを作れない状況が続く中、Rマドリードは徐々にサイドを広く使って仕掛けていく。そして28分、今季、シャビ・アロンソ監督にあまり起用されていないロドリゴが右サイドでベリンガムのパスを受けると、そのままペナルティーエリア内に侵入し、右足のシュートをサイドネットに突き刺し、公式戦33試合ぶりのゴールを記録した。
それまで決定機のなかったマンチェスターCは35分、CKから同点にする。グバルディオルの打点の高いヘディングシュートはGKクルトワに防がれるが、そのこぼれ球をオライリーが蹴り込んだ。Rマドリードは得点前にリュディガーが倒されたことでファウルを訴えるも、判定は覆らなかった。
このゴールで勢いに乗ったマンチェスターCはさらに攻め込み、40分にハーランドがペナルティーエリア内でリュディガーに倒され、オンフィールドレビュー後にPKの笛。これをハーランドが自ら決め、逆転に成功した。さらにアディショナルタイムの46分、カウンターからチャンスを作るが、ハーランドとチェルキのシュートはともにGKクルトワにファインセーブされた。
後半開始後は一進一退の攻防が続いていく。マンチェスターCは7分にチェルキがペナルティーエリア内で決定機を得るも、シュートはクルトワにキャッチされた。Rマドリードはその直後にカウンターを仕掛け、ロドリゴがゴールを狙うが枠を捉えられなかった。
1点を追うRマドリードは13分にゴンサロを下げてギュレルを投入し、攻撃陣をテコ入れする。一方、マンチェスターCは左サイドのドクを中心にカウンターを狙っていく。そして17分、ドクが単独でドリブルを仕掛けてシュートまで持っていくも、クルトワにファインセーブされた。
負ければ進退問題に影響が出る可能性があるシャビ・アロンソ監督は、さらにセバージョスを下げてブラヒム・ディアスを入れ、攻撃的布陣で臨んだ。マンチェスターCはその直後に動き、ハーランド、フォーデン、チェルキに代え、ラインデルス、サビーニョ、マーモウシュを送り出した。
Rマドリードは全力で同点弾を狙いにいき、相手ゴールを包囲するが、ギュレルのFKは壁に直撃し、ビニシウスはヘディングシュートやボレーを失敗。そのため35分にアセンシオを下げてエンドリッキを投入し、総攻撃に出る。そして40分にカレーラスのクロスをエンドリッキが頭で合わせるが、惜しくもクロスバーに阻まれた。
Rマドリードは最後までゴールを追い求め、シュート数で相手を上回るも決定力不足とエムバペ不在が響き、1-2の逆転負けおよびホーム2連敗を喫した。
次節、1月20日にRマドリードは南野拓実を擁するモナコ(フランス)をホームに迎え、マンチェスターCはボデグリムト(ノルウェー)とアウェーで対戦する。