◇カーリング ミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選(10日、カナダ・ケロウナ) 女子決定戦第1戦で日本代表(世界ランク5位…

◇カーリング ミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選(10日、カナダ・ケロウナ)

 女子決定戦第1戦で日本代表(世界ランク5位)フォルティウスがノルウェー(同7位)に6―5勝利し、8大会連続五輪出場を決めた。試合後は全員で肩を寄せ合い「ありがとう、ありがとう」と何度も言い合った。

 3―3で迎えた第5エンド(E)。スキップ・吉村紗也香の好ショットが光り、不利な先行で1点獲得の4―3で折り返し。一進一退の攻防が続く後半、第9Eに1点を取らせ、5―5の最終第10Eは有利な後攻でスタート。確実に得点し、6―5で勝ちきった。

 スキップの吉村は「ものすごくうれしいです。このメンバーで五輪の出場権を勝ち取ることができてすごくうれしい気持ちですし…うれしい気持ちです。総力戦でつかみ取った勝利だと思っています」と言葉を紡いだ。前回の2022年北京五輪へ向けてはロコ・ソラーレとの一騎打ちで2連勝から3連敗で届かず、今回自身5回目の挑戦でついにたどり着いた。「やっとこの五輪に立てる喜びもありますが、私たちの目標は五輪金メダル。五輪でまた一段と強くなった姿が見せたいです」と力強く意気込んだ。

 リードの近江谷杏菜は「感無量。五輪にはフレッシュな気持ちで挑みたい。最大目標の五輪の金メダルを具体的にイメージしながら準備を進める」と話し、セカンドの小谷優奈は「まだ実感がわいていない。最大目標とする五輪金メダルの、やっとスタートラインに立ててホッとしています」と安堵(あんど)の表情。

 リザーブの小林未奈は「小さい頃から夢に見てきた舞台。このチームで戦えることがすごくうれしい。金メダルだけを見て、準備できることはまだあるので、全力でやっていきたい」。サードの小野寺佳歩は「誰が出てもどのポジションでも勝てるチーム。やっとスタートラインに立てる。最高のメンバーで五輪の金メダルを目指してまた頑張っていきたい」と涙を流しながら話した。

 女子は1998年長野五輪から連続出場を続けてきた。前回の2022年北京五輪では代表で出場したロコ・ソラーレが銀メダルを獲得した。

 ◇フォルティウス 2011年に「チーム青森」で五輪経験もある小笠原歩、船山弓枝らが中心となり北海道銀行フォルティウスとして創設。札幌を拠点に活動。14年ソチ五輪(5位)に出場後、吉村紗也香が加入。メンバーを入れ替えながら五輪に挑戦してきたが、18年平昌、22年北京と2大会連続で五輪出場を逃し、21年11月末に北海道銀行との契約が終了。その後、クラブチームとして再出発。チーム名はラテン語で「より強く」の意味。