阪神から日本ハムにトレードで移籍した島本浩也投手(32)が10日、古巣である阪神の2軍施設(SGL)でトレーニングを行っ…

阪神から日本ハムにトレードで移籍した島本浩也投手(32)が10日、古巣である阪神の2軍施設(SGL)でトレーニングを行った。阪神ファンとふれあえる機会を大切に思う気持ちが行動に表れていた。「タイガースとしては最後なので。なるべく外でやろうかなと思っていました」。この日もサブグラウンドでランニングを行い、積極的にサインを書くなど、ファンサービスに応じた。

気がかりなことはある。8日の青森県東方沖を震源とする地震で、日本ハムが本拠地を置く北海道でも被害があった。9日には「北海道・三陸沖後発地震注意報」が発表された。3日に入団会見をしたばかり。生活拠点はまだ関西にあるが、心配をしている。

阪神・淡路大震災は幼少期に奈良で経験した。「僕が1歳とかなので、記憶はないんですけど、両親とかに聞いたら本当に大変だったと」。記憶にはないものの、オリックスが「がんばろう神戸」のスローガンを掲げ、復興への後押しをしたことも知っている。地震のことは他人事ではない。

「(地震については)テレビでは見ているので。日本ハムが勝つと、北海道は盛り上がる。ファイターズファンがやっぱり多いですよね、北海道は。できることはマウンドでしっかり投げることだと思うので、1人でも多くの人に喜んでもらえたら」

「スポーツの力」で勇気づけることはできる。エールを送ることはできる。「ビックリしたのは(トレードを)言われた日。次の日から切り替えて頑張ろうと思いました」。経験豊富な左腕は、新天地での奮起を誓った。【林英樹】