来季のJ2降格が決定している湘南ベルマーレのスポーツ評議会の臨時評議会が10日、平塚市内で開かれた。9日付で会長職を退い…
来季のJ2降格が決定している湘南ベルマーレのスポーツ評議会の臨時評議会が10日、平塚市内で開かれた。9日付で会長職を退いた真壁潔氏が、自身が欧州出張中に会ったという元湘南戦士たちの反応を伝えた。
親会社であるRIZAPグループが本格的にクラブの経営に乗り出すことで、会長と社長が変わることが11月29日に発表となった。その直前に、神奈川県・秦野市に建設中の自前のグラウンドに関して、湘南を羽ばたいて欧州でプレーする選手の移籍金の一部を活用していることから、真壁元会長は彼らのもとを訪れたという。
「彼らの移籍金の一部を使ってもらうので、そのお礼と、資金集めをしないといけないので、クラウドファウンディングしないといけないから応援してほしいと。ちょうどタイミングが一緒だったので、クビになります、クビになると思いますといった。(遠藤)航には絶句され、(鈴木)淳之介と福田翔生は持っていたコーヒーカップをとめ、という風景だった」
クラブを巣立った20代前半、または30代の若者たちに心配をかけたことに心を痛めた。
真壁前会長によると、増資に興味を持っている会社が複数社あるといい、50%超えの株式を取得しているRIZAPグループから過半数を取り戻すことが喫緊の課題だという。
RIZAPグループ側へ不満は止まらず、「お金を頂いたのは事実。そこには感謝をしています。ただここから先、次の世代に渡すにはあまりにも信頼が置けない。ぼくと(坂本)紘司を切れば仕事をしやすくなるし、まず再建と言われたのが違和感だった。『お金を生む会社に変えます』と言われた。我々が生むのはお金ですかね。僕らが生むのはお金ではなく勝利とか感動とか地域貢献なんです」とクラブ経営への強い信念を示した。
さらに「ベルマーレがベルマーレであるためには今の事象を前向きに乗り越えないとベルマーレでなくなってしまう」とした。
RIZAPグループの専務で、クラブの新会長に就任する塩田徹氏は、今回の経営陣の人事について「より良い体制を考えた時にマネジメント全体ができる大多和(亮介新社長)、選手にものすごく人望がある坂本(紘司前社長)が選手の育成、獲得に専念して、それを私が統括するのがJ2からJ1に戻っていくために一番重要な布陣じゃないかと考えた」と説明している。