阪神、オリックスなどでヘッドコーチを務めた高代延博(たかしろ・のぶひろ)さんが死去していたことが10日、分かった。71歳…
阪神、オリックスなどでヘッドコーチを務めた高代延博(たかしろ・のぶひろ)さんが死去していたことが10日、分かった。71歳だった。
広島3連覇監督の緒方孝市氏(58=日刊スポーツ評論家)が高代さんを悼んだ。「数年前、どこかの球場で解説者同士としてあいさつしたのがお会いした最後だったと思います。体調を崩されていたことは知らなかった」。緒方氏が広島で現役だった88年、当時の山本浩二監督がトレードで獲得してきたのが高代さんだ。「いっしょに現役をやったのはいい思い出。でもやはりコーチになられてから、野球を教えてもらったことが忘れられない」。
攻撃面では投手のクセを見抜くこと、走塁の重要さ、さらに野球の基本は守備であることなどを根本からたたき込まれたという。「とにかく野球に詳しい人だった。しかも、それを分かりやすく選手に教えてくれる。WBCでコーチとして活躍されたのも十分、理解できること。自分もコーチ、監督時代の指導で高代さんの影響は受けていたと思います」。恩人の1人とも言うべき存在だっただけに、肩を落としていた。
◆高代延博(たかしろ・のぶひろ)1954年(昭29)5月27日、奈良県生まれ。智弁学園-法大-東芝を経て78年ドラフト1位で日本ハム入団。遊撃手で79年ダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)80年ベストナイン。89年広島に移籍し同年引退。通算917試合出場、57本塁打、346打点、打率2割5分6厘。引退後は広島、中日、日本ハム、ロッテ、オリックス、阪神、韓国ハンファでコーチ。09、13年WBC日本代表コーチ。23年1月、大経大硬式野球部の監督に就任。170センチ、73キロ。右投げ右打ち。