新人王たるゆえんは変化を恐れず進化しつづけることだ。ロッテ西川史礁外野手(22)が10日、ZOZOマリンで契約更改交渉を…

新人王たるゆえんは変化を恐れず進化しつづけることだ。ロッテ西川史礁外野手(22)が10日、ZOZOマリンで契約更改交渉を行い、2600万円増の年俸4200万円でサインした。新人が4200万円で更改するのは12年に72登板した益田と並ぶ球団最高額タイ記録。ルーキーながら規定打席に到達し、新人王を獲得するなど輝かしい成績を残した背景には、サブロー監督からの金言があった。

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西川は周囲に感謝した。年俸の大幅増に「びっくりしました」と率直な心境を語った。11月18日に結婚していたことを発表した。「1番は今シーズンもそばで支えてくれた妻に感謝の思いを伝えたいですし、これまで育ててくれた自分の家族含めいろんな方々に感謝の思いで、そういうので使えたら」と年俸増額分の使い道を明かした。自分へのご褒美は「あんまりそこは考えていない」と控えめだった。

決して順風満帆な1年ではなかった。開幕スタメンを勝ち取るも、一時は打率1割台前半まで落ち込み、プロの壁に当たった。転機になったのはファームでサブロー監督(当時2軍監督)からもらった「お前は絶対(体の)近くで打てる」という言葉だった。「今の考えになったことは正直野球人生1度もなくて」とそれまでは詰まることを恐れていた。「思い切って何か変えないと、今以上はいけないなと思った」と新たなスタイルに挑戦した。

6月22日DeNA戦(横浜)。詰まった安打もあり4安打1打点の活躍。「今年の1年間の試合で初めて、自分の感覚として『これか』って思ったところだった。それが出だしてから調子も上がってきました」と、1軍再昇格後に新たな感覚が身についたこの試合がシーズンの分岐点だった。

オフは本塁打を増やすべく、目標とする阪神森下へ弟子入り。「欲を言えばやっぱり今年の森下さん(23本)よりは打ちたいなっていうのはすごくある。まずは2桁ホームランから打てるように頑張りたい」。2年目も変化を恐れずに進化を続ける。【星夏穂】(金額は推定)