プロボクシング元世界3階級制覇王者でWBA、WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の中谷潤人(27=M・T)が10日、…

プロボクシング元世界3階級制覇王者でWBA、WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の中谷潤人(27=M・T)が10日、羽田着に航空便で帰国した。

27日、サウジアラビア・リヤドでWBC世界同級10位セバスチャン・エルナンデス(25=メキシコ)との同級12回戦を控え、11月7日から米ロサンゼルスで実戦トレーニングを積んでいた。15歳から師事するルディ・エルナンデス・トレーナーのもとで約1カ月間、スパーリング中心に取り組み「充実した練習ができた。やるべきことやれた。日本での調整、サウジアラビアの調整と抜かりなくやっていく」と決意を示した。

現地での練習パートナーはWBA世界同級2位ラモン・カルデナス(30=米国)がメインだったという。25年5月、米ラスベガスで4団体統一同級王者井上尚弥(32=大橋)に挑戦。8回TKO負けながらも1度ダウンを奪った世界上位ランカーだ。井上と26年5月、東京ドームでの対戦を約束している中谷は「井上戦を意識して? そういうことではなく」と笑顔で前置きした上で「すごく勘の良い選手。お互いを高めるパートナーで、お互い世界ランカーとして刺激を与え合った」と手応えを口にした。

日本での最終調整でもスパーリングに臨み、来週にはサウジアラビアに向かう見通し。米合宿中には、バンタム級時代に獲得していた米老舗専門誌ザ・リング認定の同級王座ベルトもダグラス・フィッシャー編集長から手渡された。中谷は「リング誌ベルトは光栄なことというのが率直な気持ち。次の階級でもリング誌ベルトが欲しい」と意欲。スーパーバンタム級への第1歩となるエルナンデス戦へ、気持ちを高ぶらせていた。【藤中栄二】