プロボクシング世界5階級制覇王者でWBA世界バンタム級暫定王者のノニト・ドネア(43=フィリピン)が10日、羽田着の航空…

プロボクシング世界5階級制覇王者でWBA世界バンタム級暫定王者のノニト・ドネア(43=フィリピン)が10日、羽田着の航空便で来日した。

17日に東京・両国国技館で正規王者の堤聖也(29=角海老宝石)との団体内王座統一戦を控え、レイチェル夫人、トレーナーのドクターJ氏らと日本に到着。ドネアは「すごくワクワクしている。再び素晴らしいファイターに挑戦できることに、すごく興奮している。KOできれば神の恵み。どういう勝ち方するかは、すべて自分の内側にあるものだと思っている」と声をはずませた。

今年6月、アルゼンチンでアンドレス・カンボス(チリ)との同級暫定王座決定戦で負傷判定勝利。22年6月、井上尚弥(大橋)に2回TKO負けを喫して以来、約3年ぶりの王座返り咲きに成功していた。今回は井上戦前の調整と同じように母国セブ島で約1カ月間、最終調整してきたという。ドネアは「もう長くやっている。相手うんぬんよりも、自分がどう戦うか、どういう戦略を立てていくかに集中してきた」と強調した。

セブ島ではドクターJ氏がコンディション面、レイチェル夫人が栄養面、トレーニング、戦略もサポート。「良いチームワークで調整できた」と笑みを浮かべた。約3年半ぶりの日本リングとなる。井上とは19年11月、22年6月と2度対戦し、連敗を喫している。ドネアは「十分トレーニングができて良い時間を過ごせた。今回、日本での自分の歴史を書き換えるために来た。連敗しているからね。頑張りたい」と強い意欲を示した。

11月に43歳になった。年齢的な衰えを指摘する声があるものの、ドネアは不死鳥のデザインが装飾されたベンチコートを着用して来日。レイチェル夫人が選んだと明かした上で「フェニックス、不死鳥は灰の中かで輝いて、生まれ変わって飛び立っていく。あのイメージでいる。日本での歴史を書き換える戦いをみせたい。日本で試合できることが恵まれている」と気合を入れ直していた。