第102回箱根駅伝(来年1月2、3日)で3年連続9度目の優勝を狙う青学大の原晋監督(58)が10日、学生3大駅伝恒例と…
第102回箱根駅伝(来年1月2、3日)で3年連続9度目の優勝を狙う青学大の原晋監督(58)が10日、学生3大駅伝恒例となっている「〇〇大作戦」発表の準備を整えた。
「マンネリと言われていますが、続けることに意味があります。『継続は力なり』です。今年も発令します」と笑顔で話す。選手、マネジャー、チームスタッフらには前日に、大作戦を発表。その後、原監督は集中して、色紙に「第102回箱根駅伝 〇〇大作戦」と書き込んだ。出雲駅伝の「ばけばけ大作戦」は20点、全日本大学駅伝の「朝日にかける大作戦」は60点。箱根駅伝の大作戦」は再び40点アップの100点満点を目指す。
この日は各校の16人の登録メンバーもまもなく発表される。
今季の出雲駅伝は国学院大が快勝し、同2戦の全日本大学駅伝は駒大が完勝した。昨季の箱根駅伝は青学大が圧勝。直近の3大駅伝を制した3校と、スピードを生かした爆発力がある中大が第102回箱根駅伝の有力な優勝候補に挙がる。
「山の名探偵」工藤慎作(3年)という切り札を持つ早大も強力だが、4強に比べると、やや、選手層が薄いか。駅伝巧者の創価大と帝京大、斎藤将也(4年)とヴィクター・キムタイ(4年)というダブルエースを擁する城西大も最大限の力を発揮すれば、優勝争いに加わる力を持つ。
◇青学大・原晋監督発令の大作戦シリーズと結果◇
13年箱根駅伝 Z大作戦(エース出岐雄大を切り札としてアンカーに起用。アルファベットの最後のZが由来)8位
14年箱根駅伝 S大作戦(9、10区に世羅高出身の藤川拓也、竹内一輝を並べて勝負。世羅のSが由来)5位
15年箱根駅伝 ワクワク大作戦(原監督「初優勝できるかもしれない。ワクワクしている」。大作戦が初めて全国的に認知された)優勝
15年出雲駅伝 青トレ大作戦(中野ジェームズ修トレーナーの指導による体幹トレーニングの効果をアピール)優勝
15年全日本大学駅伝 あっぱれ大爆走大作戦(原監督「会見で司会者に急に振られて即興で考えた」。準備不足がたたり敗戦)2位
16年箱根駅伝 ハッピー大作戦(原監督「選手、スタッフ、監督、コーチ、OB、ファン全員がハッピーになるレースをします」)優勝
16年出雲駅伝 神ってるぞ青山大作戦(広島県出身の原監督がプロ野球・広島の緒方孝市監督が発した流行語をヒントに命名)優勝
16年全日本大学駅伝 エビフライ大作戦(原監督「(開催地の)名古屋と言えばエビフリャー。頭から尻尾まで全部おいしい」)優勝
17年箱根駅伝 サンキュー大作戦(3連覇&3冠を目指す。原監督となって9度目の出場。感謝の気持ちで臨む)優勝
17年出雲駅伝 陸王大作戦(原監督が出演したTBS系ドラマ「陸王」の番組宣伝? フジテレビ系放送の出雲では相性が悪く敗戦)2位
17年全日本大学駅伝 青山祭大作戦(学園祭シーズン。「打ち上げ花火をドンと上げたい」と意気込むも不発)3位
18年箱根駅伝 ハーモニー大作戦(混戦必至だが、指揮者を自任する原監督は「美しいハーモニーを奏でることが出来れば勝てる」)優勝
18年出雲駅伝 ヨロシク大作戦(出雲「4」勝目を狙う。「6」区間の総合力で勝負。ポイントは「4」区の吉田圭太。「9」度目の出雲路に臨む)優勝
18年全日本大学駅伝 メラメラ大作戦(原監督「出雲駅伝を勝ったが、チーム全員満足していない。メラメラ燃えています」)優勝
19年箱根駅伝 ゴーゴー大作戦(原監督「アチチ、アチ、燃えてるんだろうか! 箱根5連覇に向けて郷ひろみさんのように燃えています」。しかし、不完全燃焼で惜敗)2位
19年出雲駅伝 出てこい!駅伝男大作戦(原監督「レースで練習以上の力を出せる駅伝男が出てきてほしい」)5位
19年全日本大学駅伝 私(青学大)失敗しないので大作戦(今大会を放送するテレビ朝日系人気ドラマの主演・米倉涼子の決めゼリフ)2位
20年箱根駅伝 やっぱり大作戦(原監督「やっぱり青学大は強かった、と言わせたい」。宣言通りにV奪回)優勝
20年出雲駅伝 ※新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会中止
20年全日本大学駅伝 コロナに負けるな!大作戦(原監督「選手、監督、大会関係者、ファン全員でコロナに勝とう!」)4位
21年箱根駅伝 絆大作戦(原監督「未曽有のシーズンの箱根駅伝では駅伝の原点である絆を大切して戦いたい」)4位
21年出雲駅伝 結(むすび)大作戦(原監督「縁結びの神様として名高い出雲神社からスタートするレースに団結して臨む。コロナ禍が早く終結することを願う」)2位
21年全日本大学駅伝 男前大作戦(原監督「青学大のイケメン(男前)ランナーが『男だろ!』のかけ声で力を発揮する駒大の前でレースを進める積極策で優勝狙う」)2位
22年箱根駅伝 パワフル大作戦(原監督「選手、マネジャー、スタッフの『力』を結集してパワフルに戦います」)優勝
22年出雲駅伝 パチパチ大作戦(原監督「まだコロナ禍の影響で大声の応援は難しいですが、すべての学生ランナーにパチパチと大きな拍手を送っていただきたい」)4位
22年全日本大学駅伝 プライド大作戦(前年度の箱根駅伝王者のプライドをかけて臨む)3位
22年箱根駅伝 ピース大作戦(原監督「世界中が平和になることを願う。平和であってこそ箱根駅伝が行われることに感謝)3位
23年出雲駅伝 イット!大作戦(5年ぶりの一等賞を狙う。出雲駅伝を放送するフジテレビ系のニュース番組「Live News イット!」の番宣も兼ねる)5位
23年全日本大学駅伝 名古屋大作戦(原監督「序盤の名古屋エリアで勝負!)2位
24年箱根駅伝 負けてたまるか!大作戦(絶対王者の駒大にチーム一丸で強い気持ちで挑む)優勝
24年出雲駅伝 かっとばせ!!大作戦(原監督「ドジャースの大谷翔平に負けずに大学駅伝も盛り上げていきます」)3位
24年全日本大学駅伝 イーゴ大作戦(ワシをモチーフにした青学大の公式マスコット「イーゴ」から。原監督いわく「いいゴールを目指す」というダジャレもかかっている)3位
25年箱根駅伝 あいたいね大作戦(当時、闘病中だった故・皆渡星七(みなわたり・せな)さんへの思いを込める)優勝
25年出雲駅伝 ばけばけ大作戦(島根県を舞台とした朝ドラにちなむ。進化を意味する「化ける」の意味も持つ)7位
25年全日本大学駅伝 朝日にかける大作戦(エースの黒田朝日にタスキを託すまでの粘りが鍵。主催の朝日新聞、生中継するテレビ朝日への敬意も込める)3位