広島・久保修外野手(25)が単独自主トレを行うことを明かした。昨オフまでは2年連続、愛媛県松山市でヤクルト・山田らの合…

 広島・久保修外野手(25)が単独自主トレを行うことを明かした。昨オフまでは2年連続、愛媛県松山市でヤクルト・山田らの合同自主トレに参加していたが、秋季キャンプ中に新井貴浩監督(48)から助言を受け、単独トレーニングを決断。12月と1月は広島と地元・大阪を拠点に1人で課題の打撃に向き合う。

 つかみつつある感覚を手放したくない-。久保が大きな決断を下した。2年連続で参加していたヤクルト・山田、同僚の小園らが行う合同自主トレの参加を辞退し、単独で自主トレを行う道を選択。「自分がよくなるためには自分でどうにかするしかない」と狙いを明かした。

 背中を押したのは指揮官の言葉だった。11月15日に行われたロッテとの練習試合前、新井監督から「自主トレどうするんだ」と声をかけられた。松山での合同自主トレに参加する旨を伝えると、「行くなとは言わないけど、自分でやってみてもいいと思う。今いい感じでできているから」と助言を受けたという。この一言が決め手となり、「自分の中でよかったものを継続してやりたい」と単独トレを選んだ。

 今秋のキャンプではバットでアピールに成功。変化球を追いかけすぎる悪い癖を修正するために、打撃フォームを改良し、実戦では4割を超える打率をマークした。「今まで1カードずつ違った打ち方をしていた。来年はバッティングフォームどうこう言ってる場合じゃない。なんとか自分の中で決めたものを持って春のキャンプからやりたい」と、この冬ではフォーム固めに力を注ぐ。

 昨オフは肉体改造に踏み切り、体重を93キロまで増やしたものの、動きの重さを痛感したという。現在は85キロまで絞り込み、「一番動ける感覚がある」と手応えあり。「85キロ以上にはならないように。体脂肪は10%台をキープしたい」と、スピードとパワーを兼ね備えた理想のボディーづくりを進めている。

 来季がプロ4年目。新井監督は小園とファビアン以外のレギュラー白紙を明言しており、外野は2枠を中村奨、末包、大盛、秋山、野間、ドラフト1位・平川らと争う構図となる。

 「バッティングで『こいつ、変わってきてるな』と思ってもらえたので、なんとかそれを春からも結果として出したい。よくなってるとは監督からもずっと言われていて自信になっている。打撃でもっと勝負できる選手になりたい」。すでに始まっている孤独な冬の挑戦。単独トレで覚醒への土台を築き、春に大輪の花を咲かせてみせる。

 ◇久保 修(くぼ・しゅう)2000年9月29日生まれ、25歳。大阪府出身。181センチ、85キロ。右投げ右打ち。外野手。石見智翠館から大阪観光大を経て、22年度ドラフト7位で広島に入団。24年は初の開幕1軍入り。同年4月16日・DeNA戦でプロ初安打。背番号56。来季年俸は700万円(推定)。