広島のドラフト3位・勝田成内野手(22)=近大=が9日、広島県東広島市の近大広島キャンパスで開催されたプレファンミーテ…

 広島のドラフト3位・勝田成内野手(22)=近大=が9日、広島県東広島市の近大広島キャンパスで開催されたプレファンミーティングに参加し、背番号0にちなんで3つの「0」の誓いを立てた。『失策0』、『故障0』、『背番号0といったら勝田』を堂々宣言。身長163センチのルーキーが広島の街を熱く盛り上げていく。

 プロとしての自覚が芽生えた1日となった。勝田が近大の広島キャンパスで行われたイベントに参加。集まった約100人の学生や職員からの声援を受け、「このような会を開いていただいて、全国から応援されているという実感が湧いた。期待を裏切らないような結果を示していきたい」と決意を新たにした。

 先月28日に新人選手の背番号が発表され、勝田は「0」に決定した。ドラフト3位ながら1桁の番号を与えられ、「びっくりというのが大きい」と驚きもあったが、「良い結果で恩返しができれば」と意気込む。

 野球人生で初めて背負う背番号「0」。その数字にちなんで3つの誓いを立てた。まずは『失策0』。イベントで近大工学部の野球部員から守備練習についての質問を受け、丁寧に回答。グラブの芯で捕球する感覚を磨くため、テニスボールでノックやハンドリング練習を繰り返すメニューを紹介し、「1年目の目標として、無失策でシーズンを終えたい」と青写真を描いた。

 身長163センチながら体の強さには自信がある。『故障0』にも強いこだわりを示す。「体が硬いので少しでも可動域を広げられるように」と、大学2年時から初動負荷トレーニングに着手。ドラフト後も、可能な日は朝は練習、昼は瞬発系のトレーニング、夜はジムというハードな日々を過ごしており、「けがをしてしまうと人生が無駄になる。冬はまずけがをしない体づくりに取り組んでいきたい」とプロで活躍する土台を築いている。

 プロ野球選手としての目標は『背番号0といったら勝田』と鯉党に言わしめること。今季まで13年間、0を背負い、現役を引退した上本氏は来季から球団アナリストに就任。「いろんなことを教えていただいて、取り入れながらやっていきたい」と先輩の経験を参考にしながら、「上本さんが残した功績を塗り替えられるように」と背番号「0」を自分のものにする覚悟だ。

 すでに来春キャンプは1軍スタートが内定済み。来年1月上旬からは新人合同自主トレが予定されており、着々と勝負の時は迫っている。「まずは開幕1軍を達成できるように。勝利につなげられるような打撃や走塁を示していけたら」と勝田。0から始まるプロでのキャリアを一歩ずつ積み重ねていく。

 ◇勝田 成(かつだ・なる)2003年6月21日生まれ、22歳。大阪府出身。内野手。163センチ、70キロ。右投げ左打ち。関大北陽を経て進んだ近大では、リーグ通算100安打もクリア。主将を務めるなど、リーダーシップも持つ。