「ACLE・1次リーグ、神戸2-2成都」(9日、ノエビアスタジアム神戸) 東地区の第6戦が行われ、首位の神戸はホームで…

 「ACLE・1次リーグ、神戸2-2成都」(9日、ノエビアスタジアム神戸)

 東地区の第6戦が行われ、首位の神戸はホームで成都(中国)と2-2で引き分け、4勝1分け1敗で勝ち点13とした。前半にFW武藤嘉紀(33)が先制。1-2とされたが、MF佐々木大樹(26)のPKで追い付いた。来季は清水の指揮を執る吉田孝行監督(48)は、試合後に選手に胴上げされた。町田は本拠地で蔚山(韓国)を3-1で下し、3勝2分け1敗で勝ち点11に伸ばした。

 監督としてもたらしたリーグ2連覇と天皇杯。退任が決まっている吉田監督はタイトルの数と同じ3度、宙を舞った。「優勝したわけでないので恥ずかしいなと思ったが、ありがとうという気持ちだった」とかみしめるようにスタンドを見回した。

 1次リーグ突破がかかる試合。先制点は、ベテランとしてチームを引っ張ってきた武藤から生まれた。前半18分、ペナルティーエリアでFWエリキのパスを受け、右足を振り抜きゴールネットを揺らした。「最後、何が何でも勝ってタカさんを送り出したいというのがあった」。昨年のJリーグMVPがチームに公式戦3試合ぶりの得点をもたらした。

 前半追加タイムと後半32分に失点し、リードを許す展開となったが、“吉田チルドレン”は諦めなかった。後半45分にMF佐々木が相手選手に倒されてPKを獲得。自ら冷静に決めて同点に追い付いた。吉田監督は「よく追い付いてくれた。勝ち点1は結果的に大きいし、首位で次の監督に託すことができたので良かった」と振り返った。

 来季は清水で指揮を執る。試合後のロッカールームでは選手やスタッフに「厳しい要求にもみんな頑張ってくれて感謝している」と気持ちを伝え、ノエビアスタジアム最後の日を終えた。