東北のプライドをかけた戦いが今季も幕を開ける。10日、B1リーグ第13節、秋田ノーザンハピネッツ対仙台89ERS(開始午…
東北のプライドをかけた戦いが今季も幕を開ける。
10日、B1リーグ第13節、秋田ノーザンハピネッツ対仙台89ERS(開始午後7時5分、CNAアリーナ★あきた)が行われる。今季初の『東北ダービー』に向け、仙台・渡辺翔太(27)と秋田・中山拓哉(31)が思いを語った。
東北ダービーが誕生したのは今から15年前。Bリーグの前身の1つ、bjリーグにさかのぼる。仙台が7シーズン目、09年に設立した秋田が始動初年度を迎えた2010-11シーズン。「東北のバスケを盛り上げよう」。その想いを掲げ、10月16日に初対戦がかない、満員のアリーナを沸かせた。
だが、11年3月11日に東日本大震災が発生。仙台の選手たちも1年間の活動休止を余儀なくされたが、被災した方々への活力を与える存在であること、東北を背負って戦うことの意味をより強く意識した。
仙台で7シーズン目となる渡辺は「今、B1でプレーをしている秋田さんと自分たちが、東日本大震災が起き、東北が復興していく中で、バスケットを通していろんな方に元気を与えられることはすごく幸せなことだと思っています。まずはプレーで全力で戦い合って、たくさんの人に力を与えていきたい」と思いを込めた。
昨季は仙台の1勝3敗。今年9月のプレシーズンに行われた東北カップでも秋田に決勝で敗れ3連覇を逃した。「去年も、東北カップでも悔しい思いをしているのでシーズン中は負けたくない。あの時の自分たちではないということを証明したい」と渡辺。ブラッシュアップしたチームをみせつける準備はできている。
秋田一筋、10シーズン目を迎えている中山も「僕の入団前から続く歴史ある東北ダービーを、今シーズンもB1の舞台で対戦できることに感謝しています」とかみしめた。
今まで数々の激闘を繰り広げてきた東北ダービーは、秋田が35勝23敗(オフシーズンゲーム含む)で勝ち越している。「通算成績は秋田が上ということですが、これからも勝利を重ねられるように、東北のプライド、そして秋田のプライドを持って戦います」と中山も気合十分。今季4試合の対戦のうち、秋田での開催は今回限りとなるが「ここでしっかりと秋田らしさを出し、勝利をブースターの皆さんに届けたいと思います」。ホームの声援を背に、意地をみせていく。
今季最初の『東北ダービー』を制するのはどちらか。格別な思いと誇りを胸に、火花を散らす。