<プロボクシング日本ユース・ウエルター級タイトルマッチ8回戦>◇9日◇東京・後楽園ホール元WBA、WBC世界スーパーウエ…
<プロボクシング日本ユース・ウエルター級タイトルマッチ8回戦>◇9日◇東京・後楽園ホール
元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者の輪島功一氏(82)の孫で日本ユース・ウエルター級王者の磯谷大心(24=三迫)が、19年高校総体優勝の実績を誇る山本諒真(22=DANGAN)に判定勝利を収めて2度目の防衛に成功。ジム移籍初戦を飾った。
初回から182センチの長身から放つ左ジャブでペースを握った。4回に強引に踏み込んでパンチを強振する山本の右フックを浴びるなど流れが変わりかけたが、無理に打ち合わず、終盤は冷静に再び左ジャブから組み立てるボクシングで流れを引き戻した。
「4回は相手のプレスが強まったが、足を使いながらジャブを突くようにした。打ち合うプランもあったけど距離を取った方が有利だと思った。相手が強引にくればカウンターも狙えると思った」と磯谷。デビュー4連勝後に3連敗を喫したが、これで6連勝と上昇気流に乗っている。
磯谷は輪島氏の長女大子(ひろこ)さんの長男。世界を目指すために10月に輪島功一スポーツジムから、輪島氏が現役時代に所属した三迫ジムに移籍した。この試合が移籍初戦。「(練習では)プロだけの時間もあるので、自分を追い詰められる雰囲気がある。三迫ジムという名門に移籍して負けるわけにはいかないというプレッシャーは多少ありました」と本音をもらした。
ユース王座は23歳以下のA級ボクサーで争うタイトルだが、王者が24歳になった場合は1度に限り防衛戦が許されている。つまり磯谷にとってこれが同王座戦だった。来年は満を持して上を見据える。「今、WBOアジア・パシフィックの2位にいるのでそこを狙いたい。そのチャンスをつかむためにも勝ち続けないと」と自分に言い聞かせた。
磯谷の戦績は10勝(6KO)3敗。【首藤正徳】