◆第77回阪神JF・G1(12月14日、阪神競馬場・芝1600メートル) 今年の阪神JFも穴党の出番がある雰囲気だ。5番…
◆第77回阪神JF・G1(12月14日、阪神競馬場・芝1600メートル)
今年の阪神JFも穴党の出番がある雰囲気だ。5番人気のアルマヴェローチェが勝った昨年は、3連単22万7500円という高配当。過去5年間でも、3連単で3度も10万円超の決着になるなど、近年は波乱傾向となっている。そこに加えてアルテミスSのフィロステファニ、ファンタジーSのフェスティバルヒルと有力な重賞勝ち馬が故障に泣かされて、JRA重賞勝ち馬不在は28年ぶり。混戦の様相を呈していると言っていい。
それでも人気を確実に集めそうなのは、デビューから無敗の2連勝を飾ったアランカールだろう。7月の福島での新馬戦は粗削りなレースぶりが目立ったが、続く野路菊Sで大外一気の3馬身半差の完勝には恐れ入った。使った上積みが大きいのはもちろん、秘める能力の高さがなせる走りで、大物感はたっぷりだ。
これには本命党の記者は飛びつきたくなるところだが、抽選組の1勝馬にも気になる馬が多い。9日朝の美浦での取材では、スタニングレディの高木調教師が「いいですね。面白いと思う」とポツリ。いつも淡々とした口ぶりの指揮官なので、思わず「オッ!」となった。怖い伏兵も多そうで、やはり波乱ムードに満ちている。
(坂本 達洋)