男子プロゴルフツアー5勝の蝉川泰果(アース製薬)が9日、都内で用具契約するピンゴルフジャパンのファン感謝イベントに出席…

 男子プロゴルフツアー5勝の蝉川泰果(アース製薬)が9日、都内で用具契約するピンゴルフジャパンのファン感謝イベントに出席した。高性能弾道測定器・トラックマンを使用した永野竜太郎(フリー)とのドラコン対決は334ヤードで勝利し、ファンを沸かせた。

 今季は米下部ツアーに参戦したが、2月のコロンビアの試合で途中棄権。3月に左肋骨(ろっこつ)3本の疲労骨折と診断された。休養期間から復帰後、6月のメジャー・BMW日本ツアー選手権森ビル杯で優勝。前週の最終戦での逆転賞金王は逃したが、平均ストロークは全体1位と存在感を見せ「いい1年にできた」とかみしめた。

 来季に向けて「日本ツアーで6勝目、7勝目、8勝目とどんどんステップアップしたい」と抱負。今オフは「飛距離も伸ばしたいし、スイングを変えていきたい。4年目で初めてオフを作るけど、体のメンテナンス、筋力アップ、ケガをしないスイングと体作りをしたい」と力を込めた。

 さらなるレベルアップに向けて「秘密基地」を築いた。今オフには練習場を備えた新居が完成。最新鋭のトレーニング器具を完備し、フィジカルと技術の強化に励む。「秘密基地の練習場でみっちり練習したい。スタジオみたいな感じで、パター練習もできる。中島(啓太)選手のインスタグラムを見て、自分も一日中ゴルフのことを考えられる環境を作りたいと思った。楽しみです」と声を弾ませた。

 来季から2年間は国内ツアーを主戦場とし、「2年後にQスクール(予選会)からPGAの道を目指して全力で取り組みたい」と28年から海外挑戦を見据える。「今年初めてオフをしっかり設けて、試合にどうパフォーマンスとして出るか、来年の結果に出るかを踏まえて、それをまた修正してオフにどう取り組めばいいかを2年間のオフで見つけられる。来年のQスクールは見送り、2年後のQスクールに向いている。3年後のPGA、(米下部の)コーンフェリーや欧州ツアーになっても海外でやりたい」。2年間かけて国内から海外へ羽ばたく、明確なビジョンが蝉川にはある。