◆第77回阪神ジュベナイルフィリーズ・G1(12月14日、阪神競馬場・芝1600メートル) 23年アスコリピチェーノ以来…

◆第77回阪神ジュベナイルフィリーズ・G1(12月14日、阪神競馬場・芝1600メートル)

 23年アスコリピチェーノ以来、15頭目の無敗戴冠へ。クロワデュノールで日本ダービーを制した斉藤崇厩舎は、アランカールを送り込む。18年はのちのG1・4勝馬クロノジェネシスで2着に敗れたが、今年は97年以来28年ぶりに重賞勝ち馬が不在。斉藤崇調教師は「スタート、折り合いと課題はありますが、能力はひけを取らない」と素質の高さに期待を込める。

 キャリア2戦の内容が秀逸だ。7月5日の新馬(福島・芝1800メートル)を4角3番手から最後は流して快勝すると、今年から本番と同舞台となった前走の野路菊Sで真価を発揮。最後方から直線一気で突き抜け、2着に3馬身半差の圧勝劇だった。斉藤崇師が「加速してからのスピードはめちゃめちゃいいです」と説明するように、ともに上がり最速をマークし、2着に計7馬身半差。まだまだ底を見せていない。

 血統面も魅力だ。母シンハライトは16年の桜花賞で鼻差2着に敗れたが、オークスを勝利。ローズSを最後に屈腱炎で引退したが、末脚を武器に活躍した通算6戦5勝の名牝だ。母から受け継いだ非凡な速力で、2歳女王の座を手に入れる。(松ケ下 純平)