ソフトバンク新入団選手の発表会見が8日、福岡市内で行われた。ドラフト2位の九州共立大・稲川竜汰投手(21=折尾愛真)が同…
ソフトバンク新入団選手の発表会見が8日、福岡市内で行われた。ドラフト2位の九州共立大・稲川竜汰投手(21=折尾愛真)が同1位の米スタンフォード大・佐々木麟太郎内野手(20=花巻東)にラブコールを送った。佐々木は入団の意思を示していないため、この日は不在。去就に注目が集まる中、右腕は「一緒にプレーしたい」と呼びかけた。福岡での共闘を熱望し、目標には「開幕1軍」と「新人王」を掲げた。
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海の向こうでプレーする「同期」に向けて稲川がラブコールを送った。新入団会見の壇上。インタビュアーの問いかけに、マイクを握る手に力が入った。
「一緒にプレーをしたい。『ぜひ、来てほしい』というメッセージを送りたいです」
ドラフト1位佐々木との共闘を熱望し、熱い思いがにじみ出た。この日は入団の意思を示していないため、不在。米スタンフォード大でプレーを続けるため、球団との交渉は来年7月になる見込み。「自分が今のところ(ドラフトの)順位が(一番)上。しっかりと引っ張っていけるように」。指名選手を代表してタカのドラ1に熱い言葉を投げかけた。
上位指名の自覚は十分だ。「開幕1軍」と「新人王」を目標に掲げた。「開幕1軍を目指して、新人王を取りたい。自分は先発で勝負がしたい。先発ローテを守って、毎年2桁勝てるように」。最速152キロを誇り、カーブを操る。マウンド度胸もあり、淡々と投げ込むスタイル。即戦力の期待も大きい。
現在はスプリット、フォークの落ち球習得に力を入れている。「球種が少ないので。しっかり勝負できる球種を覚えたい」と意欲的だ。さらに「感謝の気持ちを忘れずに。本当にここまで来られたのは自分1人の力じゃない。感謝の気持ちを持って試合に投げたい」。プロ入り後も初心は忘れない。高校、大学を過ごした“第2の故郷”で恩返しの投球を誓った。
前日7日にウエルカムパーティーに出席。王球団会長から「ピッチャーは先手だから。どんどんいけ」と激励の言葉をもらった。「早く1軍の舞台で投げられるように。チームから信頼され、勝てる投手になりたい」と気持ちを高めた。佐々木の入団も心待ちに、プロ1年目から右腕を振っていく。【佐藤究】
◆稲川竜汰(いながわ・りゅうた)2004年(平16)2月25日、山口・周南市生まれ。灘小5年時に「灘はやぶさスポーツ少年団」で軟式野球を始める。灘中では硬式の「岩国ヤングホープス」でプレー。中2で捕手から投手に転向。福岡・折尾愛真では1年春から登板し、秋からエース。3年夏は5回戦敗退。九州共立大では1年春のリーグ戦で4勝を挙げ、大学選手権でも完封勝利を挙げるなど鮮烈な大学デビュー。3年春以降は故障に苦しむも4年秋は3勝を挙げて復活した。184センチ、88キロ。右投げ右打ち。
◆佐々木麟太郎の現状 10月28日に城島CBOらが岩手・花巻東で野球部監督を務める洋さんに指名あいさつのため、同校を訪れた。その後は日本時間11月5日に、同CB0が米カリフォルニア州スタンフォードのスタンフォード大を訪れ、佐々木麟太郎本人に指名あいさつ。球団は熱意を伝え、来年7月に行われるMLBドラフト後の佐々木麟の決断を待つ。
▽ソフトバンク育成1位・池田栞太捕手(18=関根学園)「憧れの選手は城島CBO。いち早く支配下入りを勝ち取って、1軍の試合に1試合でも多く出ること」
▽ソフトバンク育成3位・大矢琉晟投手(22=中京大)「セーブ王を取れる選手になりたい。支配下も育成も関係ない。もう、やるだけというか、そういう気持ちになっている」
▽ソフトバンク育成4位・大橋令和内野手(18=オイスカ浜松国際)「今宮選手が憧れです。支配下に上がって、1軍で活躍することが目標」
ソフトバンク育成5位・鈴木貴大内野手(24=CLUB REBASE)「野球の能力を全て上げたい。打って、走って、守れるトリプルスリーを目指していきたいと思います」
▽ソフトバンク育成6位・長崎蓮汰投手(18=滋賀学園)「同じ育成という立場からメッツ千賀投手を超えられるような投手になりたい。偉大な選手を超えるというのはすごいこと。そこを目指して頑張りたい」