◆香港カップ・G1(12月14日、シャティン競馬場・芝2000メートル) 香港に勝利の凱歌(がいか)を響かせる。ベラジオ…

◆香港カップ・G1(12月14日、シャティン競馬場・芝2000メートル)

 香港に勝利の凱歌(がいか)を響かせる。ベラジオオペラ(牡5歳、栗東・上村洋行厩舎、父ロードカナロア)が、いよいよ世界の強豪に挑む。24、25年の大阪杯を連覇したロードカナロア産駒が、父がスプリント最強を証明した香港で、国外G1初制覇を飾る。

 宝塚記念2着後は、暑さに弱い体質を考慮し天皇賞・秋をパス。ベストの距離を求めて、秋は年末の香港一本に絞って調整を進めてきた。「宝塚記念から直行で行くわけだから、乗り込みはやってきた。ここを目標にやっているからには、中途半端な仕上げはしない」と上村調教師も語気を強めた。

 言葉通り、入念に調整を進めてきた。レース1か月半前の10月29日に帰厩。徐々にピッチを上げ、11月27日には栗東・CWコースで主戦の横山和生騎手が手綱を執り、6ハロン79秒5で自己ベストを更新。気温が下がるにつれグングンと状態を上げてきている。出国前に「日本でやれることはやってきた」と好仕上がりを約束したトレーナー。現地でも付きっきりで調教に騎乗する予定で、今回の一戦にかける思いは強い。

 「初の海外遠征だけど賢い馬なので対応してくれると思う。条件はベスト」とトレーナー。立ちはだかるのは、4連覇がかかる地元中距離界の雄・ロマンチックウォリアー。強敵を撃破し、国内外G1・3勝目。その名を世界にとどろかす。(戸田 和彦)