プロボクシングWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ(25=米国/帝拳)が8日、東京・新宿区の帝拳ジムで練習を公…
プロボクシングWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ(25=米国/帝拳)が8日、東京・新宿区の帝拳ジムで練習を公開した。17日に東京・両国国技館で同級4位桑原拓(30=大橋)との4度目防衛戦を控え、この日はシャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグ打ちをそれぞれ1ラウンドずつ披露したオラスクアガは「すごくコンディションが良く、力強さを感じている。日本の時差にもすぐに慣れ、ここまで順調にきている」と笑顔を浮かべた。
米ロサンゼルスでのトレーニングキャンプで桑原対策を重ねてきた。来日後は、同じ興行に出場するWBA世界ライトフライ級王者高見亨介(23=帝拳)、元WBA世界フライ級王者ユーリ阿久井政悟(30=倉敷守安)らと計20ラウンドほどのスパーリングも消化したという。ユーリ阿久井は24年5月に桑原の挑戦を受けていたため、オラスクアガは「これから(桑原のスタイルなど)聞いておきます」と情報収集することも口にした。
桑原について、岡辺大介トレーナーは「スピードもあってアマチュア経験も長い。足を使ってくることを想定している。それなりの覚悟を持ってくると思う。その覚悟に負けないように苦戦覚悟の気持ちで練習している」と警戒。オラスクアガは「自分が勝つのみ。どういう試合をするかでなく、最終的に自分が勝つということを想定している。どんな手を使っても、どうやってでも勝つ。勝利のキーポイントはKO」と言葉に力を込めた。
またロサンゼルス合宿中の元WBC、IBF世界バンタム級王者中谷潤人(27=M・T)と同じジムでトレーニングを積んできた。中谷が中学卒業後に渡米し、修行していた当時からの「盟友」関係にある。中谷も27日、サウジアラビア・リヤドでスーパーバンタム級転向初戦を控えており、オラスクアガは「2人で常に一緒にいる。ジムでも一緒だし、ランニング、トレーニング、マッサージも一緒だったりしていた」と高め合っていると強調した。
今年9月の米ラスベガスでの3度目防衛戦以来、約3カ月ぶりのリング。日本での試合は2戦ぶり6回目となる。オラスクアガは「8~9回目の来日で、少し前にも1度来日していた。なので試合ではあるが、ただいまという感じ。帰ってきた。もう電車でも迷わないよ」と余裕の表情。5度防衛すればWBOから贈呈される指輪「ダイヤモンドリング」の獲得を目標の1つに掲げており「自分が経験してきた試合は世界王座と同じ大切な、大事なもの。負けられない試合だ。そして自分が達成したいことへの大事な1歩になる。それだけ高いモチベーションで試合に向かっている」と高揚感を口にした。