◇フリースタイルスキー・モーグルW杯第1戦(8日、フィンランド・ルカ) 今季開幕戦の男子決勝が行われ、2022年北京五輪…
◇フリースタイルスキー・モーグルW杯第1戦(8日、フィンランド・ルカ)
今季開幕戦の男子決勝が行われ、2022年北京五輪銅で今年の世界選手権金メダルの堀島行真(トヨタ自動車)が、計83・48点をマークし、今季初優勝を飾った。W杯通算23勝目(デュアルモーグルを含む)。5位で上位6人による決勝2回目に進み、第2エアでは軸を斜めに空中で4回転する大技「コーク1440」を決めきり、後続の追随を許さなかった。
圧倒した。5位で臨んだ決勝2回目。堀島は世界屈指のターンで魅了した後、第2エアだった。昨季、ライバルに先行して投入し、今季には「完成度」にこだわって練習を積んできたた超大技。3月の世界選手権では8年ぶり制覇に生かした。この日も高さを出して着実に決めてフィニッシュラインに到達すると、観客の大歓声が起こり、右拳を振り下ろした。「予選と1回目が良くなかったけど、最後の一本に懸けた」。18年平昌五輪金メダルでW杯通算99勝(デュアルモーグルを含む)のミカエル・キングズベリー(カナダ)が1回目の前に棄権。最大のライバルが不在でも、堀島の強さは際だった。
3月の世界選手権のデュアルモーグルで転倒した際に負った左膝のじん帯を損傷。約3か月のリハビリを経て、7月に雪上練習を再開させた。シーズン直前の11月には「(状態は)90%ぐらいは治っています」とうなずいていた。2か月後に控える3度目の五輪に向けては、新種目のデュアルモーグルとの2冠に挑む。開幕戦から好スタートを切ったエースが、最高の五輪シーズンを描いていく。