◆フットサル◇F2リーグ 第18節(7日) エスポラーダ北海道6-1水戸 エスポラーダ北海道が、3季ぶりに1部への昇格を…
◆フットサル◇F2リーグ 第18節(7日) エスポラーダ北海道6-1水戸
エスポラーダ北海道が、3季ぶりに1部への昇格を決めた。今季最終の水戸戦に6―1で勝利し、優勝を飾った。前半戦の6試合までに3敗を喫するも、守備ラインの変更などが奏功。後半戦は7勝1分けの無敗で終え、Vへとつなげた。2023~24年シーズンの降格決定後、廃部の危機もあったが、立て直しを図り、来季、国内最高峰のF1舞台で再び戦う権利をつかみ取った。
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苦難を乗り越え、エスポラーダがF1行きの切符を手にした。引き分け以上でVが決定する水戸戦。前半4分43秒、リーグ得点王の室田祐希主将(33)が先制点を挙げると、同15分58秒までに4得点。一気に試合を決めての優勝に、室田は「勝てたことが何より良かった」と結果を第一に喜んだ。
23~24年シーズンにF2に降格した。24年5月には1年で1部に復帰できない場合、廃部を検討しているとクラブが発表。その危機に署名活動や24~25年季の入場者数の増加とファンが後押し。引退を発表していた室田は「チームを残したい」と現役続行を決断。2位には終わったが、存続にこぎ着け、今季を迎えることができた。
それでも苦難は続いた。主力や中堅が10人、チームを去った。指揮官は開幕3か月前の時点で決まっていなかった。招へいしたのは監督未経験の平山将望氏(33)。ただ石井肇GM(66)は「話していたらわくわく感が出て。話し方やキャラクターも含めて素晴らしい」と自信を持って再建を託した。
クラブの期待はしっかり結果となった。開幕6戦までに3敗を喫したが、平山監督は「前から行っていた守備のラインをコントロールした」とDFの改善に着手。後半戦も序盤は接戦が続いたが、室田が「ターニングポイント」と口にした10月12日の白山戦に6―1で勝利。確信を得たチームは6連勝フィニッシュで頂点まで駆け上がった。
来季は3年ぶりに1部の舞台に立つ。室田主将は「今の強度じゃF1では厳しい。一人一人がもっと意識高くやらないと、また2部に落ちてしまう」と課題修正の必要性を強調した上で、こう続けた。「ここがゴールじゃないので。危機感を持ちながら戦って、来年はF1で暴れたい」。新たな歴史を築くべく、エスポラーダが2026年、再スタートを切る。(砂田 秀人)