<浜松開誠館 赤き血のイレブン 6>第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全国…

<浜松開誠館 赤き血のイレブン 6>

第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全国初勝利を目指す浜松開誠館は、29日の1回戦で九州文化学園(長崎)と対戦(神奈川・U等々力、午後2時10分)する。日刊スポーツ静岡版では「浜松開誠館 赤き血のイレブン」と題して、チームの顔触れを連載する。

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DF浜中伊吹(3年)は、定位置再奪取に燃えている。昨年の県選手権では3バックの一角を担い全試合に先発したが、今季は「控え」がメイン。夏の全国総体も2試合で出番は1度もなく、今大会では自身初となる全国のピッチを見据える。「レギュラーを取って、攻撃参加からゴールやアシストを決めたい」。

1年の冬まではFWでプレーしていた。しかし同位置では立場を確立できず、サイドバック(SB)に転向した。悔しさを抱えながらも「SBでも得点に関わることはできる。どこのポジションでもゴールを目指そう」と前を向いて挑戦。精度の高いクロスが光る攻撃的なサイドバックとして、自身を磨いてきた。

先月22日のプリンスリーグ・東海大静岡翔洋戦で先発し、持ち味のクロスでアシストも記録。巡ってきたチャンスで存在感を示した。それでも「もともと攻撃が好きで、そこで結果を残すのは自分の1つの仕事。守備でもっと強度を出してハードワークをしなければ、勝ちに貢献できる選手になれない」と表情を引き締め、課題とも向き合う。

「ずっと目指してきた場所」と語る全国選手権開幕まで残り約3週間。最後までアピールを続ける。【前田和哉】

◆浜中伊吹(はまなか・いぶき)2007年(平19)5月7日、京都府生まれ。年長から深草SCでサッカーを始め、小6までプレー。中学時代はヴェルヴェント京都FC。180センチ、74キロ。右利き。血液型AB。家族は両親と兄。