<B2:山形89-87福島>◇7日◇第11節◇山形県総合運動公園「プライド」を体現した大きな1勝だ。6位山形ワイヴァンズ…

<B2:山形89-87福島>◇7日◇第11節◇山形県総合運動公園

「プライド」を体現した大きな1勝だ。6位山形ワイヴァンズが、ホームで首位福島に89-87で勝利。福島の連勝を18で止めた。

前日の第1戦は63-96で大敗していた。試合前のミーティングで気を引き締め直し、第2戦では前日とは打って変わり接戦を制した。チーム最年長のPG村上慎也(34)が3点シュート(P)3本含む15得点を挙げるなど、背中で見せた。

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ホームでの連敗は何としても阻止したい山形のプライド。18連勝中の福島の首位としてのプライド。両軍の思いが激突し、最後の最後までコート上で火花を散らした。

山形は最大10点リードを奪うも、第4クオーター(Q)では一時逆転を許した。それでも、諦めなかった。ベンチからの声も絶えることはなかった。村上は「最後までアタックするマインドだったり、リバウンドを取り切ろうとする気持ち。1つになってやれましたし、そこが勝ちきれた要因です」と話した。

試合前のミーティングで石川裕一ヘッドコーチ(HC=35)が口を開いた。「もう1度、自分たちは福島さんに対してチャレンジをしないといけない。プライドを持って、チーム一丸となって立ち向かわなくてはいけない」。戦術以上に、選手らの意識へアプローチした。「前日とは違った思い切りのいいショットを打ってくれたので、リズムに乗れました」と序盤から変化が目に見えた。「全員が自信を持ってプレーしてくれたので、本当にいい勝利でした」とうなずいた。

村上も並々ならぬ思いを持ってコートに立った。「気持ちが伝わるプレーを」。古巣でもある首位福島に果敢に立ち向かった。持ち味のスピードで攻撃を仕掛けるだけではなく、3Pを3本沈めるなど、会場を沸かせた。「18連勝していた福島に勝てるかというのはチームとしても重要だと感じていました。最年長として示さないといけない立場なので、声掛けやプレーで見せていくことを意識しました」。頼れるベテランが結果で体現した。

次節は10日、アウェーで熊本と対戦する。「今日はいい意味で結果が出ました。それをやり続けることがこれからの課題だと思っています」と村上。決して慢心はしない。この勝利を未来の勝利にもつなげていく。【木村有優】