【ワシントン(米国)6日(日本時間7日)=岩原正幸】国際サッカー連盟(FIFA)は2026年北中米W杯の試合日程詳細を…
【ワシントン(米国)6日(日本時間7日)=岩原正幸】国際サッカー連盟(FIFA)は2026年北中米W杯の試合日程詳細を発表し、F組の日本の1次リーグ初戦オランダ戦は来年6月14日(日本時間15日5時)に今大会最大級となる9万4000人収容競技場の米テキサス州ダラスで行われる。2戦目のチュニジア戦(同21日13時)はメキシコ・モンテレイで、欧州プレーオフ勝者との3戦目(同26日8時)は再びダラスでの開催となった。取材対応した森保一監督(57)は日本サポーターとの共闘を熱望し、米国でキャンプ地選定作業も進めていく。
W杯組み合わせ抽選から一夜明け、日本の決戦の地が決まった。ダラス(米国)で1次L初戦のオランダ戦と第3戦目を行い、第2戦のチュニジア戦はモンテレイ(メキシコ)開催。森保監督は「試合会場がある土地(ダラス)は行きたい。メキシコ、モンテレイには行かない」と説明し、チームの拠点「ベースキャンプ」探しを含めて、ダラスを視察する意向を示した。
同監督はそのまま米国に残り、キャンプ地の選定を進めるスケジュール。「今回のW杯は気候、標高の違い、多様な条件がある中でうまく調整していかなければ。調整力が問われる大会になる」と環境面を重視し、自ら視察して決める流れだ。真っ先に視察希望を口にしたダラス近郊は有力候補だ。
ダラスがあるテキサス州には、トヨタスタジアムを本拠地とするFCダラスや、FCオースティン、ヒューストン・ダイナモFCの3つのMLSクラブがある。6月の平均最高気温は30度超えで日本協会・宮本恒靖会長がかねて「暑熱対策ができるところで」と明かした条件にも合致する。
第1、3戦が行われるスタジアムは開催16都市で最大となる9万4000人収容。屋根が開閉式で空調完備している。1、3戦目が同じ会場になるのは、ドイツ、スペインに勝利して16強入りした前回22年カタール大会に続くもので“吉兆”ともいえる。森保監督は「より落ち着いて、ピッチ状態などを考えてできる」と歓迎した。
第2戦チュニジア戦は現地午後10時開始となるが、カタールW杯の1次L第3戦のスペイン戦(同時間キックオフ)で経験していることに触れ、「欧州でプレーする選手たちが日本でやる時も、時差、環境に合わせベストなコンディションをつくる経験値はある。自信を持って準備したい」と言い切った。
2か国間移動を強いられるが、ダラス~モンテレイは直線距離で約850キロで飛行機で数時間程度。候補だったヒューストン、カンザスシティーでの試合が組まれず、ダラスで2試合を戦えることはメリットだ。移動面での追い風を生かし、最善の準備を進めていく。
◆ダラス競技場 09年開場。今大会で使用する16会場で最大数となる9万4000人収容。ラウンド32、16、準決勝でも使用する。NFLのカウボーイズの本拠地。ダラスはテキサス州第3の都市。1963年にパレード中だったジョン・F・ケネディ大統領の暗殺事件が発生した地として有名。シックスフロア博物館では遺品や事件の調査報告書などを展示している。ハンバーガーやステーキの名店が多く、凍らせたカクテル・フローズンマルガリータ発祥の地。主な出身著名人に歌手のノラ・ジョーンズ、今季限りで大リーグを引退したクレイトン・カーショーら。
◆モンテレイ競技場 15年開場。5万3500人収容。ラウンド32でも使用。元スペイン代表DFセルヒオラモスが在籍するメキシコリーグの強豪で、今年6月のクラブW杯で浦和と対戦し、4―0で大勝したモンテレイの本拠地。17年には歌手のジャスティン・ビーバーが世界ツアーで使用。モンテレイはメキシコ第3の都市で、高層ビルも立ち並ぶ近代的な大都市ながら、周囲を自然に囲まれている。標高540メートル。米国と立地が近いため、外資系企業が多く進出しており、地下鉄も開通している。