<柔道:グランドスラム東京大会>◇7日◇2日目◇男女7階級◇東京体育館決まった瞬間、右拳を高々と掲げた。五輪男子66キロ…

<柔道:グランドスラム東京大会>◇7日◇2日目◇男女7階級◇東京体育館

決まった瞬間、右拳を高々と掲げた。

五輪男子66キロ級2連覇の阿部一二三(28=パーク24)が、2年ぶりにグランドスラム(GS)東京を制覇し、V字回復を披露した。

決勝は、7月のFISUワールドユニバーシティゲームズ覇者・顕徳海利(21=天理大)との日本人対決。ゴールデンスコア(延長戦)に入った3分11秒後、腰車で一本勝ちとした。

6月の世界選手権は準々決勝で敗れて銅メダル。約6年続いた無敗伝説が途絶えた。それでも、敗戦を力に再び、隙のない柔道を追い求めてきた。

再起を誓った今季2度目の国際大会では、1回戦の不戦勝から危なげなく勝ち上がった。

準決勝では来年10月の世界選手権(バクー)の早期内定に王手をかけていた世界王者の武岡毅(26=パーク24)と国際舞台で初の対決。延長戦を含む12分37秒に及ぶ「死闘」に終止符を打った。

前日6日には女子52キロ級の妹詩(25=パーク24)が優勝し、来年の世界選手権代表の早期内定を確実にした。2人が目指すのは、3年後の2028年ロサンゼルス五輪(オリンピック)での2度目となる「きょうだい同日V」。年の瀬に強き兄が再び、真の強さを証明した。