<ミキプルーンスーパーカレッジバレー2025:東女体大3-1鹿屋体大> ◇7日◇最終日◇男女決勝、3位決定戦◇東京・大田…

<ミキプルーンスーパーカレッジバレー2025:東女体大3-1鹿屋体大> ◇7日◇最終日◇男女決勝、3位決定戦◇東京・大田区総合体育館

女子は東女体大が、55年ぶり2度目の優勝を果たした。今年は春、秋の関東大学1部リーグを制し、第1シードとして優勝候補の本命として出場。49年ぶりに進出した決勝では、ノーシードから勝ち上がって勢いに乗る鹿屋体大に第1セットこそ取られたが、3-1で逆転した。エースに成長したアウトサイドヒッター佐藤彩夏(3年=下北沢成徳)が、随所でチームを勢いづける得点を重ねた。男子決勝は、早大が3-0で国士大を破り、2年ぶり11度目の頂点に返り咲いた。

   ◇   ◇   ◇

エースへの信頼だった。セットカウント2-1で迎えた第4セット終盤。東女体大は、相手のマークが厳しくなっても、セッター対角の佐藤にトスを上げ続けた。身長176センチ、最高到達点3メートル近い打点で、ライトから次々と突き刺すようなスパイクを決めた。勢いに乗ってブロックも決め、16-15の接戦からチームを7連続得点。そのまま25-17でこのセットを奪って55年ぶりの栄冠。ベンチメンバーがコートになだれ込んで喜びを爆発させた。

最も印象的な選手に贈られる「MIP賞」も受賞した佐藤は「自分を信じてボールを託してくれた。期待に応えたい一心だった」と目を真っ赤にして喜んだ。東京・下北沢成徳高出身が菊田美優主将ら4年生4人と自身、先発6人中5人を占めた。佐藤は「先輩たちと日本一になりたかった」といい、菊田主将も「長い子とは中学から10年一緒。年々、完成度が高まった」と、快挙をかみしめた。

佐藤は今夏、苦い経験もした。12人のユニバーシティゲームズ代表に選ばれ、イタリアとの決勝で最後に放ったスパイクがアウトとなり敗れた。「託された以上、ミスしない」。エースもチームも成長した東女体大が必然的に55年ぶりの頂点に立った。【高田文太】