◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 最終日(6日、名古屋・IGアリーナ) 女子フリーが行われ、日本勢はシ…

◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 最終日(6日、名古屋・IGアリーナ)

 女子フリーが行われ、日本勢はショートプログラム(SP)3位の中井亜美(TOKIOインカラミ)が146・98点、合計220・89点で2位。同5位から出た坂本花織(シスメックス)が149・40点、合計218・80点で3位だった。合計222・49点のアリサ・リュウ(米国)が優勝。

 初出場の17歳、中井が堂々の演技で日本勢最上位の2位に入った。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させるなど、勝負強さを遺憾なく発揮した。「2位という結果をいただけてすごくうれしい。トリプルアクセルも本調子ではなかったが、本番で決めることができてうれしい」と笑顔がはじけた。

 2010年。バンクーバー五輪で浅田真央さんの演技を見てフィギュアスケートを始めた。憧れの浅田さんはこの日会場に来ており、6分間練習のアナウンスでそれを確認。「すごく驚いたし、浅田真央さんの前で演技する機会は少ないし、これで最後になるかもしれないので緊張もあった。浅田真央さんの前でいい演技がしたい思いもありましたし、トリプルアクセルを決めたい気持ちがあった」と大きな後押しとなった。

 演技直前に中庭健介コーチに決意を伝えた。「まずはトリプルアクセルを降りる。真央ちゃんが見てるから頑張ります」。自らに発破をかけるように勢いよくリンクへ滑り出した。「すごく楽しい感じで試合をすることができてうれしかった」と同じくトリプルアクセルを武器としていた憧れの先輩の前での好演に胸を張った。