【ワシントン(米国)5日(日本時間6日)=岩原正幸】サッカーの2026年北中米W杯の組み合わせ抽選会が、当地で行われ、…
【ワシントン(米国)5日(日本時間6日)=岩原正幸】サッカーの2026年北中米W杯の組み合わせ抽選会が、当地で行われ、8大会連続8度目の出場となるFIFAランク18位の日本は1次リーグ(L)F組で、同7位オランダ、同40位チュニジア、欧州予選プレーオフ(PO)B組(スウェーデン、ウクライナ、ポーランド、アルバニア)の勝者と戦うことが決まった。W杯2大会連続指揮となる森保一監督(57)は欧州2か国が同居する中、「非常に厳しいグループ」と目標とする世界一へ向けた戦いへ、気を引き締めた。
森保監督は真剣な表情を崩すことなく、約半年後に迫った大舞台を見据えた。「非常に厳しいグループに入った。プレーオフで上がってくるチームも含め、力のある対戦相手ばかりなので厳しいグループだと思う」と繰り返し述べた。
優勝を目標に掲げる今大会、初戦はW杯過去3回準優勝の格上オランダ。日本は10年南ア大会で0―1で敗れており、1分け2敗と未勝利の相手だ。指揮官は「世界トップのリーグ、クラブで戦う選手が多く、個々もタレントぞろい。攻撃的な印象だが、欧州予選を無敗(6勝2分け)で勝ってきて、攻守ともレベルが高い」と警戒を強めた。
第2戦のチュニジアは過去5勝1敗と好相性だが、アフリカ予選を9勝1分け、かつ無失点で勝ち抜き「守備が堅く、試合巧者」(森保監督)と決して侮れない。通例なら、グループで最も格下が入るポット4には欧州PO組が入った。スウェーデン、ウクライナ、ポーランドなど「ストレートでW杯に出てきてもおかしくない国ばかり」と実力もさることながら、3月末まで相手が決まらない分析面の難しさが加わった。
森保監督は抽選会直後、日本協会・宮本恒靖会長と「対策が難しい。チュニジアも(近年で2度対戦も)あまり(直近の)情報がない」と話し合ったという。宮本会長はドイツ、スペインと同じで“死の組”といわれた前回を引き合いに「あの時は本当に厳しいグループ。今回は簡単ではないグループ」と捉えた。欧州2か国が同居するのは02、10、22年に続き4度目で日本は過去いずれも16強入り。森保ジャパンが5勝1分けと無敗の対欧州勢だが、23年9月のトルコ戦以来、対戦がなく「欧州はどのチームもインテンシティー(強度)が高く、球際が激しい。推進力を持ってゴールに向かってくる」と警戒した。
開催都市(米国時間6日決定)はモンテレイ(メキシコ)、米国のダラス、ヒューストン、カンザスシティーに絞られた。開催国を東西に3つに分けた中部地区で、6月の平均最高気温はいずれも30度超えと猛暑との闘いも待ち受け「覚悟を持たないといけない。気候の部分でも、タフに戦う準備をしておかないと」と語気を強めた。
32チーム参加の前回までの7大会は、1次L初戦に勝ったチームの突破率は82・1%と高い。初戦オランダ戦が大会の命運を握るといえる。F組1、2位での通過の場合、決勝トーナメント(T)1回戦(ベスト32)ではブラジル、モロッコ擁するC組と対戦する。前人未到の8強以上、その先の世界一へ難敵が待ち受けるが「相手よりいい準備をして、持っている力を全て出し切れる準備が必要」と足元を見つめた。(岩原 正幸)