◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 最終日(6日、名古屋・IGアリーナ) 女子フリーが行われ、ショートプ…

◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 最終日(6日、名古屋・IGアリーナ)

 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位の中井亜美(TOKIOインカラミ)が、146・98点、合計220・89点で2位。GPファイナル初出場の17歳が銀メダルを獲得し「2位という結果いただけて、すごくうれしい」と、白い歯をこぼした。合計222・49点のアリサ・リュウ(米国)が優勝。

 憧れの浅田真央さんが会場で見守る中、冒頭に浅田さんの“代名詞”トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功。3回転ルッツ―トウループの連続ジャンプはルッツで転倒したが、フリップにトウループをつけて巻き返した。中庭健介コーチが「見たことがない」というリカバリーをみせ表彰台に乗った17歳。中井は「自信を持って跳びに行けたので。いい形でリカバリーできた」と胸を張った。

 26年ミラノ・コルティナ五輪シーズンにシニアデビュー。GPシリーズ第1戦のフランス大会で鮮烈デビューVを飾ると、一気にGPファイナルメダリストとなった。約2か月前に「夢から目標になった」と語っていた五輪の舞台。中井は「正直、近づきすぎくらいに近づいてきていて。本当にいいのかな、と思うくらいに近づいてきている」と率直な思いを明かした。ただ、浮かれているわけではない。「もちろん、それがプレッシャーになるのも今から分かっていること。そのプレッシャーに負けないくらい、自分を強く持っていきたい」と冷静だ。

 19日から全日本選手権(東京)が開幕。優勝すれば五輪に一発内定だが、代表選考レースでは中井が一歩リードする立場に立つ。五輪前哨戦、銀メダリストになった実感は「ないです」とキッパリ。「緊張する舞台でもしっかりといい演技ができたことは、次の試合につながると思う」という手応えとともに、勝負の全日本に臨む。