◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 最終日(6日、名古屋・IGアリーナ) 女子フリーが行われ、日本勢はシ…

◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 最終日(6日、名古屋・IGアリーナ)

 女子フリーが行われ、日本勢はショートプログラム(SP)3位の中井亜美(TOKIOインカラミ)が146・98点、合計220・89点で2位。同5位から出た坂本花織(シスメックス)が149・40点、合計218・80点で3位だった。合計222・49点のアリサ・リュウ(米国)が優勝。

 悔しげな表情だった坂本の目に涙が浮かんだ。演技後の取材対応中に銅メダルが確定。そのことを知らされると「え?」と目を丸くして固まった。その直後、「よかった、滑り込んで」と涙が止まらなくなった。「このグランプリ枯れるくらい泣く。体内の水分30%なくなった」とSPとは対照的なうれし涙があふれた。

 冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を決めるなど、前半はノーミスの演技。流れに乗ったが、後半の3連続ジャンプの1本目がダブルアクセルからシングルアクセルに。SPと同様のミスだったが、中野園子コーチから「あー!」と大きな声が飛び、何とかその後のコンビネーションは着氷させた。唇をかみ険しい表情でリンクを後にしたが、フリーは1位の149・40点をマーク。キスアンドクライではうなずく様子もあった。

 次戦は2週後の全日本選手権(東京)。今大会ではSP、フリーともにミスが出たが、「今回の経験は収穫になった」と前向きに捉えている。今季限りで現役を引退。5連覇での締めくくりへ、「これぞ坂本と思ってもらえる演技ができるように」と日本のエースが力強く意気込んだ。