プロボクシングWBO世界フライ級4位桑原拓(30=大橋)が6日、横浜市内の所属ジムで練習を公開した。17日、東京・両国国…

プロボクシングWBO世界フライ級4位桑原拓(30=大橋)が6日、横浜市内の所属ジムで練習を公開した。17日、東京・両国国技館で同級王者アンソニー・オラスクアガ(26=米国)に挑戦する。同日にはシャドーボクシング、松本好二トレーナー(56)とのミット打ちを各1ラウンドずつ披露し、順調な調整ぶりをうかがわせた。

24年5月、東京ドームで当時のWBA世界同級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に判定負けして以来、約1年7カ月ぶりの世界挑戦となる。前回は最終調整中に負傷し、満足な実戦練習が積めていなかったこともあり、桑原は「負傷もなく順調にきている。モチベーションだけでここまで頑張ってこれた。モチベーションはマックス」と強調。当初の挑戦者だった同級13位飯村樹輝弥(27=角海老宝石)が負傷を理由に辞退。代役挑戦者として白羽の矢が立ったには11月6日だったものの「前回の調子が100だとすれば今回は1000です」と自信の表情を浮かべた。

11月24日、同じ95年度生まれ組の同門、井上拓真(29)が那須川天心(27=帝拳)に判定勝利し、WBC世界バンタム級王座を獲得。3度目の世界王座戴冠を果たした井上から「バトンはつないだよ」と激励されたという。試合当日も応援に駆けつける予定。桑原は「ボクシングは夢とか感動をあたえてくれる2人の試合だった。僕にバトンがつながれたと思う。気合が入ります」と意気込んでいた。

4度目防衛戦となる王者オラスクアガは安定感が増している。桑原は「僕が相手の嫌なところをどんどん突いていく展開。相手をイライラさせる展開にしたい。KO勝ちでも判定勝ちでも競った試合でも勝ちをもぎ取りたい」と貪欲な姿勢をみせていた。【藤中栄二】