「BOATBoyカップ」(6日、宮島) 12月1節目の宮島ボートは6日に最終日を迎え、12Rで優勝戦が争われた。シリー…

 「BOATBoyカップ」(6日、宮島)

 12月1節目の宮島ボートは6日に最終日を迎え、12Rで優勝戦が争われた。シリーズをリードした1号艇・三浦敬太(東京)と2号艇・仲口博崇(愛知)が宮島初Vをかけて対決した優勝戦は、波乱の決着。3号艇の渡辺翼(34)=山口・114期・A2=が1周1Mはまくり、道中で関口智久(埼玉)との激戦を制し、通算2度目のVを飾った。

 今節は予選3日目まで仲口がシリーズをリードしトップをひた走っていたが、4日目に三浦が連勝して1位が三浦、2位が仲口と主役が交代。渡辺も4日目の連勝で3位に上がり準優1号艇。準優は全て逃げで決着し、予選上位組が優勝戦の好枠に収まった。

 準優までチルト0だった三浦は「ピット離れで飛ぶ仲口さんとの対戦になれば、チルトを下げることも」と仲口のピット離れを警戒し、優勝戦のみマイナスに下げて調整。一方の仲口は、「そんな仕様にしたことは一度もないけど、ピット離れで飛ぶことはよくあるからね」とニヤリ。優勝戦本番は、その言葉通り仲口がピット離れで飛び出し、進入は213・456となった。

 だが、最終日は3Rで集団フライングが発生。5R以降はホームで向かい風が強く吹きスタートが届かない選手が続出。優勝戦も1コースの仲口がコンマ28、2コースの三浦がコンマ23とスリットでへこみ、3コースからコンマ15のSをバチッと決めた渡辺がまくり先攻。カド戦の関口がまくり差しで切り込み1周バックは関口がリード。1周2Mは渡辺が差してホームで関口に並び、両者の一騎打ち。2周1Mは内を渡辺、外を関口が全速で回りバックは並走。2周2Mは渡辺が先行し、関口は差して迫ったが、直線コースでスーッと伸びた渡辺がリードを奪い、3周1Mで関口を振り切り単独トップに躍り出た。

 通算2度目のVを勝ち取った渡辺は「S展示と同じくらいのタイミングで行けた」とS展示はコンマ13、本番はコンマ15のS。「前検からいい感じで、冷えてさらに上向いた。行き足から伸び中心に良くて、ターン後のつながりもいい」と納得の仕上がり。1周1Mはまくりで先攻し、道中で競り合いをものにし、足の特徴を存分に生かして勝利を手にした。

 今年は9回目の優出で初V。準優後は「最近はリズムがいいし優勝したい。優勝だけ狙って思い切り行く。任せてください」と自信たっぷりにV宣言。24年7月芦屋では3コースまくり(2号艇)でデビュー10年3カ月目で初優勝。「前回も今回も3コースからまくって出て優勝。これから優勝回数をもっと増やしたい」と師走の宮島で今後につながる大きな勝利。持ち前の攻撃スタイルで飛躍を誓った。