<カーリング五輪最終予選:日本8-4米国>◇5日(日本時間6日)◇1次リーグ◇カナダ・ケロウナ【ケロウナ=飯岡大暉】26…
<カーリング五輪最終予選:日本8-4米国>◇5日(日本時間6日)◇1次リーグ◇カナダ・ケロウナ
【ケロウナ=飯岡大暉】26年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)に向けたカーリング五輪最終予選が開幕した。女子日本代表(世界ランク5位)のフォルティウスが強敵米国(同10位)を8-4で破った初戦で、珍しいシーンがあった。
日本が4-2とリードした第5エンド。日本の赤い石が円心に近い状況で、米国のスイーパーが1点を狙ってラストショットを放った。スイーパーが懸命に氷をはく途中で、石にブラシが接触。米国の石がわずかに内側に止まった。
米国が申告し、リード近江谷杏菜(36)は右手親指と人さし指で「これぐらい」と示した。動いた幅がわずかだとして、話し合いの末に米国に1点が与えられた。
通常はストーンにブラシが当たった場合、状況に応じて石の位置を元に戻すなどの措置が取られるが、“紳士的”な対応で1点を認めた。スキップ吉村紗也香(33)は「自分たちの石に最後当たっちゃった。でも、見た感じ、当たったとしても相手の方が強かったので。それはもう相手に1点という形で」と経緯を説明した。
カーリングに審判は存在するが、ほとんど介入せず、石の距離をメジャーではかる程度。選手は、お互いに相手を尊重しながらフェアプレーの精神で、試合を進める。規則に抵触した場合は、選手同士で話して解決することがカーリングの精神とされる。
この得点で4-3と1点差で前半を折り返したが、後半に4点を加えて快勝。残る五輪切符2枚へ、好プレーで好発進を決めた。