◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 第2日(5日、名古屋・IGアリーナ) 女子SPはGPシリーズ2連勝の…
◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 第2日(5日、名古屋・IGアリーナ)
女子SPはGPシリーズ2連勝の千葉百音(20)=木下グループ=が77・27点で首位発進した。
重圧をはね返し、千葉が首位発進を決めた。最終滑走のSP。顔をこわばらせながら氷上へ。それでも冒頭の3回転フリップ―トウループの連続ジャンプから3本のジャンプ全てを決めた。鬼気迫る表情でフィニッシュしたSPは、「放心状態になるくらい」全力を出し切って、自己ベストを3・83点と大幅に上回った。滑り終えると「点数と感情が一致していない」と複雑な心境になった。
昨季初出場のGPファイナルで2位。世界選手権も初表彰台の3位と躍進した。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)などの大技こそないが、なめらかな滑りと崩れないジャンプが武器だ。五輪初挑戦のシーズンは独特の緊張感の中で、女王・坂本花織(シスメックス)が日本勢最下位の5位と波乱の様相を呈している。今大会、上位2人に入れば一歩リードする五輪レース。勝負のフリーへ「心の波がないように。気を強くしていきたい」と引き締めた。