ホクホクじゃ~!広島の中村奨成外野手(26)が5日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、800万円から…
ホクホクじゃ~!広島の中村奨成外野手(26)が5日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、800万円から2200万増の年俸3000万円でサインした。昇給率3・75倍は現時点で今年のチーム最大。球団野手では2016年に“神ってる”活躍を見せた鈴木誠也以来の大幅アップ率となった。(金額は推定)
主役の登場を待つ会見室に驚きの声が漏れ聞こえてきた。「え!?そんなに上がったん!!」。声の主は分からずも、直後に入ってきた中村奨の満面の笑みを見ると、誰に向けて言われたものかは明らかだった。自身初の大幅昇給に「正直ここまで上がると思っていなかったので、びっくりしています」と自然と口角が上がった。
来季年俸は今季年俸800万円から275%増の3000万円になった。球団側は「7月以降はほぼスタメンで成績も残しているし、センターラインで守備の貢献度も結構高い」と評価。275%増はチームを25年ぶりのリーグ優勝に導いた16年に鈴木誠也が、1600万円から6000万円で更改した時と同じアップ率だ。
“神ってる”級のアップに「これだけお給料いただいているので、なおさらチームのためにと思って、チームを優勝に導かないといけないと思う。より自覚、責任は出てきた」と中村奨。来季への意気込みには「143試合フル出場」と色紙にしたため、小園とファビアン以外は白紙が強調されているレギュラー争いを勝ち抜く覚悟を示した。
高卒8年目だった今季はキャリアハイとなる104試合に出場し、打率・282、9本塁打、33打点の好成績を収めた。17年度ドラフト1位として入団したが、昨季までは1軍で能力を発揮しきれずに苦戦。不退転の決意で迎えた年に飛躍した中、今春に年上の一般女性と結婚したことも大きな転機となった。
「本当にどんな時も妻には支えていただきましたし、どんな結果で帰ろうとも笑顔で温かいごはんを作って待ってくれた」と愛妻に感謝。「家族ができて、1年でも長く野球を続けられるように…そういう思いが強くなった」と力強く語った。
昇給分の使い道に関しても「独身じゃなくなったので家族のために。あとは貯金して、今後に残していければいいかな」と愛妻家としての堅実な一面をのぞかせた。シーズン終了後の10月に手術した右足首の回復具合については「問題なくきている」と順調であることを強調。さらなる躍進を期す来季へ、着実に階段を上っていく。