阪神大竹耕太郎投手(30)が5日、兵庫・西宮市内で契約交渉に臨み、4000万円増の1億3000万円で更改した。17年育成…

阪神大竹耕太郎投手(30)が5日、兵庫・西宮市内で契約交渉に臨み、4000万円増の1億3000万円で更改した。17年育成ドラフト4位でソフトバンク入りし、22年オフの現役ドラフトで阪神に移籍。先発の立ち位置を確立して育成出身9人目、現役ドラフト経験者では中日細川に次いで2人目の1億円プレーヤーになった。来季への決意もあらたまった。

大竹 (最多勝の)タイトルを取れるように年間通じて貢献したい。自分が投げた試合で勝ち負けつくまでしっかり投げて、その上で一番勝つのは大事かなと思っています。

今季セの最多勝は阪神村上とDeNA東が14勝で分け合った。大竹は下肢の故障で出遅れながら9勝をマーク。23、24年は2桁勝利を挙げており、十分狙えるタイトル。獲得すれば育成出身左腕ではセ・リーグ初の快挙となる。

早大時代はドラフトイヤーの不調で支配下での指名は得られなかった。社会人を勧める声もある中、本人はプロを熱望。育成4位で飛び込んだ。

大竹 人生におけるしんどい場面をどうにかかいくぐって。1軍で投げられなかったり、ケガしたりいろいろありましたけど、逃げずに向き合ってきた結果かなと思います。

粘り強さと信念から生まれた1億円投手は責任を自覚。敬愛する和田毅氏(44=ソフトバンク球団統括本部付アドバイザー)の代名詞だった21番を背負う来季、新たなシンデレラストーリーをつづる。【堀まどか】