J2で5位の磐田は7日のJ1昇格プレーオフ(PO)準決勝で4位徳島とアウェーで対戦する。決勝進出へは勝利が絶対条件。引き…

J2で5位の磐田は7日のJ1昇格プレーオフ(PO)準決勝で4位徳島とアウェーで対戦する。決勝進出へは勝利が絶対条件。引き分けも許されないゲームで、下部組織出身のDF松原后(29)が攻守での貢献を誓った。今季、徳島との対戦成績は1分け1敗。10月のホームで0-4の大敗を喫した相手にリベンジし、逆転でのJ1昇格に望みをつなぐ。

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勝たなければ次がない。ドローでは今季終戦となる次戦に向け、磐田の松原はチームの思いを代弁した。「自分たちの力を信じて戦うだけ。それしかない」。

7位で迎えた前節のアウェー鳥栖戦は2-1。後半45分にDFリカルドグラッサ(28)が決勝点を挙げ、劇的勝利を収めた。同試合で松原は先制点をマーク。右CKからヘディングでネットを揺らし、「勝たなければいけない試合で目に見える結果を残せたことはよかった」。引き分けではJ1昇格が消滅したゲームで勝負強さを発揮した。

過去にも「修羅場」をくぐり抜けてきた。プロ1年目はJ1清水でJ2降格を経験し、翌16年は主力としてJ1復帰に貢献。残留争いをしたシーズンも2度あった。22年以降は磐田で昇降格を繰り返している。良くも悪くも、経験は豊富だ。J1昇格POは自身初だが、「プレッシャーを感じるこの状況を楽しめるかどうかだと思う」と気負うことはない。

10月の徳島戦は0-4。ホームでの屈辱的な大敗以降は5戦負けなし(4勝1分け)でシーズンを締めくくった。さらに、直近の3試合は終了間際の最終盤でスコアを動かし、勝ち点を積んでいる。松原は「相手の運動量が落ちても僕らは最後まで走れている。監督交代でそこは1番変わったところ」と自信を見せた。

最終節でPO圏外の7位から5位に滑り込んだ。勝つしかない状況は次戦も変わらない。「次も自分たちがやってきたことを表現するだけ。90分間愚直にやり続ければ結果はついてくると思う」。何度も逆境をはね返してきた百戦錬磨の闘将はチームの先頭に立って勝利に導く。【神谷亮磨】