<フィギュアスケート:グランプリ(GP)ファイナル>◇5日◇第2日◇名古屋市・IGアリーナ◇女子ショートプログラム(SP…
<フィギュアスケート:グランプリ(GP)ファイナル>◇5日◇第2日◇名古屋市・IGアリーナ◇女子ショートプログラム(SP)
エース坂本花織(25=シスメックス)が、日本勢最下位となる5位発進に涙した。冒頭の3回転ルッツが2回転となるミス。得点が無効となり、ジャンプ1本分がまさかの0点となった。
「練習でミスをしないところでミスが出た。何が起こったのか分からなくて。歓声で気が付いた」
以降の2本のジャンプは決めたが、首位の千葉百音(もね)と7・87点差。得点発表後には、目を赤くして悔し泣きした。
例年12月上旬に開催されるGPファイナルは、鬼門となっていた。過去4度出場も、優勝は23年のみ。昨年も3位にとどまった。
今年は2カ月後にミラノ五輪を控えているだけに「このファイナルで加速できたら」と燃えていたが、SPではリベンジならず。「他の試合はここぞとハマるのに、どうもうまくいかない。何でだろう」とぼやいた。
今季限りで現役引退を表明している25歳。22年北京五輪銅メダル、同年から世界選手権3連覇と実績を積み上げてきた。百戦錬磨の元世界女王は「嫌な気持ちを全て今日に置いて、0時になったら切り替えます」とフリーへ視線を向けた。
このままでは終われない。この涙を、力に変えられるか。【藤塚大輔】