◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 第2日(5日、名古屋・IGアリーナ) 女子ショートプログラム(SP)…
◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 第2日(5日、名古屋・IGアリーナ)
女子ショートプログラム(SP)が行われ日本勢は、千葉百音(木下グループ)が77・27点で首位発進。17歳の中井亜美(TOKIOインカラミ)が73・91点で3位、渡辺倫果(三和建装・法大)が70・68点で4位、坂本花織(シスメックス)が69・40点の5位でフリーに進んだ。
日本女子のエース・坂本がまさかの5位スタートとなった。冒頭に予定していた3回転ルッツが2回転となり、無効の0点に。想定していなかった大きなミスに会場がどよめいた。「何が起こったかわからなくて、お客さんの『あ~』という声で、やっちゃったんや。全ミスあり得るな」と動揺も生まれた。だが、2本目のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を成功させ心を立て直した。
演技後は唇をかみ、中野園子コーチの胸で涙があふれた。キスアンドクライで得点を待つ間は「明日はうれし泣きできるように頑張ろう」と普段、厳しい恩師から慰められていたという。首位の千葉とは約8点差。小さな差ではないが、逆転も狙える。「嫌な気持ちは全部今日に置いて、明日0時になったら切り替えます」と坂本らしく明るく話し、2年ぶりの2勝目へ前を向いた。