「フィギュアスケート・GPファイナル」(5日、IGアリーナ) 女子ショートプログラム(SP)が行われ、2年ぶりの優勝を…
「フィギュアスケート・GPファイナル」(5日、IGアリーナ)
女子ショートプログラム(SP)が行われ、2年ぶりの優勝を狙う22年北京五輪銅メダリストの坂本花織(25)=シスメックス=はジャンプミスが響き、得点が伸びず69・40点で5位と出遅れた。昨季世界選手権3位、昨年2位の千葉百音(20)=木下グループ=が自己ベストの77・27点で首位発進を決めた。中井亜美(17)=TOKIOインカラミ=は73・91点は3位、渡辺倫果(23)=三和建装=は70・68点は4位につけた。
今季限りで現役引退を表明している坂本とって最後のGPファイナル。冒頭の3回転ルッツが2回転になるミスになり、無効となり0点に。続くダブルアクセル、3回転フリップ-3回転トーループの連続ジャンプは決めた。演技後は悔しそうに唇を噛み締め、天を仰いだ。コーチのもとに行くと涙がこぼれた。
目を真っ赤にして現れた取材エリアでは「自分でもびっくりした。なかなか練習でもしないところでミスが出てしまった。引きずりそうになったんですけど、たんとか全体を崩さずできたのがギリギリよかったかな」と振り返り、「今日は自分の負けてしまった」とつぶやいた。それでも70点近い得点に、「(ルッツが)ノーカンの割に点数ももらえた」とうなずいた。ファイナルは2年前に優勝も、悔しい思い出の方が多い。「どうもファイナルうまくいかんなっていうのが。なんでかなって思っちゃうぐらい。他の試合はここぞというところでハマるのに、ファイナルに限ってこういうことが起きるのはなんでだろう」と首をかしげた。それでも6日のフリーに向けては「失うものはなにもない。明日のフリーはしっかり自分の演技ができるように頑張ります」と、前を向いた。