明治安田J1は今日6日、各地で最終節が午後2時から一斉に行われる。逆転優勝の可能性が残る2位の柏レイソルは、ホームに天皇…

明治安田J1は今日6日、各地で最終節が午後2時から一斉に行われる。逆転優勝の可能性が残る2位の柏レイソルは、ホームに天皇杯王者・町田を迎える。

決戦前日にクラブハウスで取材対応したエースFW細谷真大(24)は、自らのゴールでチームを勝利に導くことを誓った。勝ち点1差で首位の鹿島が引き分け以下なら、14年ぶり2度目のタイトルが転がり込んでくる。果報は届くか-。

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細谷の表情には一点の曇りもなかった。「最終節まで優勝争い出来ているので充実していますし、自分も成長は感じているので楽しい」。人事を尽くして天命を待つ、とはよく言ったもの。相手の結果はコントロールのしようがない。だから自分たちのやれることをやり切り、運命を受け入れる。目の前の町田戦に勝つことしか考えていない。

相手は天皇杯王者だ。強度の高い攻守や高さで押し込んでくる。前回のアウェーでは過密日程と悪コンディションの中、その強度にのみ込まれて0-3の完敗。それだけに徹底した映像分析と情報共有で準備に抜かりはない。細谷は「レイソルとは真逆な感じがあると思うので、そこは展開的にも自分の良さを出せると思う。勝利に貢献したい」と自信を口にした。

前節11月30日の新潟戦(3-1)では2カ月ぶりの先発起用となった中でハットトリックと、あらためて実力を見せつけた。自ら「プレーの幅が広がった」と成長を実感する。リカルド・ロドリゲス監督は「現代サッカーは途中出場の選手がゲームを動かす」とした上で、細谷をジョーカーとして勝負どころで投入する。限られたプレー時間ながらチーム最多の11得点。「サブスタートが多くなった今季ですけど、途中から出ても点を取れることを証明できた」。爆発的なスプリントとパワーで相手DF網を突き破る姿は圧巻だ。

先発であれ、途中出場であれ、やることは変わらない。「自分が点を取れば雰囲気を変えられると強く思っている。ゴールを取って、しっかり日立台の(熱狂的な)雰囲気にしたい」。細谷が得点すれば、約100キロ離れた鹿島のメルスタにも波動は届く。何かが起こるかもしれない。そのためにもゴールを決め、果報を待つ。【佐藤隆志】