日本高野連は5日、大阪市内で今年度の第5回理事会を開いた。酷暑対策として本格的な議論を進めてきた「7イニング制」の是非に…
日本高野連は5日、大阪市内で今年度の第5回理事会を開いた。
酷暑対策として本格的な議論を進めてきた「7イニング制」の是非について、今年1月から「7イニング制等 高校野球の諸課題検討会議」で10回にわたって議論してきた最終報告を公表。「採用が望ましい」という報告を受けて、日本高野連は「是非について継続して議論していく」と表明した。
最終報告書の要旨は以下の通り。
「高校野球での7イニング制は28年に開催予定である第100回記念選抜高等学校野球大会を目途として、同大会以降、硬式・軟式全ての高校野球での公式戦(全国大会、都道府県大会)を対象に採用することが望ましい」
「ただし、全国高等学校野球選手権大会においては、差し迫る猛暑への対策が急務であり、地方大会を含め可及的速やかに7イニング制を採用することが望まれる」
「さらに、日本高等学校野球連盟は7イニング制の採用を契機として、今以上に部員が活躍出来る場を提供し、より魅力ある高校野球を目指すため新たな施策に取り組んでいくことを求める」
「加えて、28年までに7イニング制採用の意図や有用性について、都道府県高等学校野球連盟や加盟校ならびに高校野球ファンを含め広く社会に対して周知することを望む」
7回制を巡っては昨年2月の理事会で議題に挙がり、同年8月には「高校野球7イニング制に関するワーキンググループ」を設置。今年の6、7月にはアンケートを実施。高野連加盟校だけでなく、高校野球ファンにも意見を募った。今秋の国民スポーツ大会では、国内の主要大会としては初めて7イニング制を実施した。
また、甲子園大会の過密日程の緩和策として挙げれてきた他球団の使用案については「歴史的、社会的な見地から、今後も甲子園球場において両大会を開催することが望ましい」と記した。