J1柏は5日、柏市内で翌日に迫った最終節のホーム町田戦へ向けて調整した。一年の集大成となる一戦へ、DF古賀太陽は「勝っ…

 J1柏は5日、柏市内で翌日に迫った最終節のホーム町田戦へ向けて調整した。一年の集大成となる一戦へ、DF古賀太陽は「勝って終わる、終わらないでも印象は全然違う。今シーズンは積み上げていることを出しながら満員のスタジアムで勝つ姿を見せたい」と意気込んだ。

 飛躍の年となった。今季は、リカルド・ロドリゲス監督が掲げる攻撃的で主体的なサッカーの象徴として活躍。3バックの真ん中から攻撃のエンジンとなり、パス総数と1試合平均プレー数はリーグダントツの1位を記録。特に、パスは2位のMFマテウスブエノ(清水)と900本以上の差をつけている。守備でも3バックの左右のディフェンダーが高い位置を取る戦術を取ることから、実質的な1バックとして最終ラインを支え続けた。

 昨季までもチームの主力だったが、「上位にいる充実感と楽しさを今年は特別感じている。個人的には一番充実したシーズンを送れている実感がある」と振り返る。最終節の前時点で、リーグ戦フル出場も続けている。J1のフィールドプレーヤーでフル出場を続けているのは、古賀を含めて4人(他はDF植田直通、DF昌子源、MF稲垣祥)のみ。「(今季のサッカーは)個人的にも好むスタイルで、(ロドリゲス監督から)僕のプレーをすごい信頼してもらっている感覚はあった。初めてトライするポジションだったのでチャレンジングな年だったが、とにかく信頼して使い続けてくれた。僕にとってポジティブなシーズンだった」と感謝した。

 チームは鹿島と勝ち点1差の2位。シーズンを通して繰り広げた優勝争いもついに終わりを迎える。かねてから「強いレイソルを取り戻した」と語っていた古賀は「僕が見て育ってきたレイソルはタイトルを取る集団だった。(リーグ優勝の)タイトルを取って初めて、あの時期のレイソルに肩を並べられるというか、スタートラインに立てる」と言葉に力を込めた。最終節での逆転優勝は1ステージ制では過去に4例。下部組織出身の27歳が、2011年以来14年ぶりのリーグ優勝へ導く。