2023年アジアユース選手権優勝などアマチュア6冠の片岡雷斗(19)=大橋=が5日、東京・後楽園ホールでB級(6回戦)…

 2023年アジアユース選手権優勝などアマチュア6冠の片岡雷斗(19)=大橋=が5日、東京・後楽園ホールでB級(6回戦)プロテストを受験。合格発表は6日の予定。来年3月にライトフライ級(48・9キロ以下)でのデビューを予定している片岡は「見ていて面白くて、夢と希望を与えられるようなボクサーを目標にしている」と抱負を語った。

 同門の先輩となる東洋太平洋ミニマム級王者・石井武志(26)=大橋=との3ラウンドのスパーリングでは「接近戦が強い相手なので、接近戦をやりたいなと思った」と果敢に打ち合い、強烈な左ボディーフックを何発もめり込ませた。テストを見守った所属ジムの大橋秀行会長(60)は「あれはね、俺が珍しく教えた」と明かした。大橋会長は1990年2月7日、後楽園ホールでWBC世界ミニマム級チ王者・崔漸煥(韓国)から2度のダウンを奪って9回KO勝利。国内ジム所属選手の世界挑戦連続失敗記録を「21」でストップした。2度のダウンは、ともに強烈な左ボディーフックだった。会長は「(直接教えるのは)久々ですね。独特な打ち方をするから、(普通の選手は)あんまりできない。でも彼はできる」とうなずいた。

 1日のプロ転向会見後は、長髪に対して多くの反響があったという。「一番は髪ですかね。だいぶイジられましたね」と片岡。イケメンとの反響もあり「うれしいです」とはにかみながらも、「ボクシングで魅せるのが一番。(井上)尚弥さんのように、自分のボクシングスタイルで魅せていきたい」と話した。

 また大橋会長は、1日の会見で「サンダーストーム」との愛称を授けたが、この日は一転「『サンダーストーム』は言いづらいんで、『ザ・サンダー』に変えた」と明かした。「『サンダーストーム』は北尾(光司)になっちゃう。どっかで聞いたことがあるなと思ったら」と、大相撲の元横綱でプロレスラーに転向した北尾のニックネームとかぶることも理由に挙げた。大橋会長から「サンダーストームは言いづらいので、ザ・サンダーになったから」と伝えられた片岡は「どっちもかっこいいです」と笑顔を見せた。

 片岡は幼少時に父・圭さんの影響でキックボクシングを始め、小4でボクシングに転向。23年アジアユース選手権男子51キロ級で優勝するなど、アマ6冠に輝いた。アマ戦績は57勝(31KO・RSC)1敗。