【ワシントンDC(米国)5日=岩原正幸】来年6月に開幕するサッカー北中米W杯の1次リーグ(L)組み合わせ抽選会は、米国…
【ワシントンDC(米国)5日=岩原正幸】来年6月に開幕するサッカー北中米W杯の1次リーグ(L)組み合わせ抽選会は、米国東部時間5日正午(日本時間6日午前2時)から当地で行われる。FIFAランク18位の日本代表は参加国中2番目の格付けのグループとなる「ポット2」に初めて入った。「世界一」を掲げる森保ジャパンにとって“天国と地獄”の組み合わせを、迫る抽選会を前に予想した。
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世界一を目指す森保ジャパンの命運を握る1次Lの組み合わせ抽選会が、日本時間6日午前2時、いよいよ始まる。日本はポット2に入ったことで、同ポットの、前回の決勝トーナメント1回戦でPK戦で敗れたクロアチア(前回3位)、前回4位と成長著しいモロッコ、南米勢のコロンビアなど実力チームと1次Lでの対戦回避に成功した。一方で組み合わせ次第では、決勝トーナメント進出が一筋縄ではいかない可能性もある。逆に、相手に恵まれるパターンも想定される。最悪の組み合わせは【アルゼンチン、日本、ノルウェー、イタリア】、幸運な組み合わせは【カナダ、日本、南アフリカ、ニュージーランド】だろう。以下、ポットごとに考えていきたい。
【ポット1】開催3か国と、ランク1位のスペインから同9位のドイツまでの強豪がそろう。日本は9月の米国遠征でメキシコ、米国相手に1分け1敗。FIFAランクでもポット1唯一の格下、カナダが“当たりくじ”と言える。カナダとの初戦に組み込まれた場合、トロント(東部)~ロサンゼルス(西部)の約3500キロという大移動を強いられるが、強豪と当たるよりは戦いやすいとみられる。メキシコは、標高が2000メートル以上と高地でホームに利があるため、MF久保建英も「ホスト3か国の中でどこが一番やりたくないかと言ったら、暑いのでメキシコは避けたい」と話している。
【ポット3】ランク29位で予選8戦全勝の強豪ノルウェーがおり、同組は避けたい。エースのFWハーランド(25)=マンチェスターC=は欧州予選全8戦連発で16得点。11月の国内シリーズで2戦無失点と安定していた日本の守備陣でも“怪物”を止めるのは容易ではない。パナマ、南アフリカとの対戦が望ましい。
【ポット4】FIFAランク下位国、または、大陸間PO組との同居が理想的。4枠ある欧州PO組、特にランク12位でW杯4度優勝のイタリアとの対戦はどこも避けたい。
前回カタール大会でポット3だった日本は、スペイン(ポット1)、ドイツ(同2)の格上に勝利。コスタリカ(同4)に敗れたが、16強入りした。史上最多48チームが出場する今大会の決勝トーナメント進出は32。1次Lをできるだけ上位で通過し、まずは16強に駒を進めたい。決勝、3位決定戦まで行くと、最大で8試合を戦う。トーナメントで“息切れ”とならないよう、グループリーグで余力を残して勝ち上がれるかも、焦点になりそうだ。
◇北中米W杯抽選会 米ワシントンDCで開催。ポット1のチームから開催国のメキシコ(A組)、カナダ(B組)、米国(D組)の組を除いて、ランダムに振り分けられる。その後、ポット2、3、4のチームがそれぞれ各組に入る。欧州の代表以外、同じ大陸のチーム同士は1次Lで同居しないことが決まっている。欧州は同組で2チームまで。
◇26年W杯決勝トーナメント 16チームで争った22年カタール大会から、北中米大会は倍増の32チームが進出。これまでは各組2位までが進んだが、今大会から各組上位2チームに加え、各組3位の成績上位8チームが駒を進める。現地時間で1回戦は6月28日から、決勝は7月19日。移動を考慮し、試合の間隔は中3~5日に。3位決定戦のみ中2日の場合もある。日本がW杯での過去最高成績を更新する8強に入るには、2勝が必要になる。