ヤクルトの塩見泰隆外野手(32)が5日、都内の球団事務所で契約更改に臨み、年俸5700万円から3年連続の減額でサインした…
ヤクルトの塩見泰隆外野手(32)が5日、都内の球団事務所で契約更改に臨み、年俸5700万円から3年連続の減額でサインした。塩見は「去年に引き続き同じような大きなケガをしてしまって。それをしないことは当然ですが、しっかり克服してきたなと。変わりなくできているんだなっていうプレーを見せられる1年にしたい」と、ファンに再びの活躍を誓った。
塩見は昨年5月11日の巨人戦で左膝前十字靱帯(じんたい)と半月板を痛め手術。リハビリを経て、今年3月4日のソフトバンクとのオープン戦で実戦復帰したものの、同22日の日本ハム戦で守備中に古傷の左膝を負傷し戦線を離脱。4月9日に再手術を受けた。
現在は「試合に出てもいいんじゃないかぐらいのレベルにはあると思います」と順調な回復を強調。来年1月からは「去年のこともあるので。戸田に行ったりとかして」と焦らず、自主トレを都内などの近場で進める予定だ。
来季の目標には「丈夫な体」と掲げた。昨季は慎重にリハビリを進めたが、再発防止のため「強度を上げたり、膝にフォーカスしてトレーニングしたり。今年は少し攻めながら」とアプローチを変更。肉体強化にも積極的に取り組み、故障に負けない体づくりを進めてきた。
今年3月のケガ直後は「またあのリハビリをするっていうのはちょっと考えられなくて」と、目の前が真っ暗になった。「野球をもうやめたいなという状況になったんですけど」と一時は継続を悩んだ。それでも愛妻や家族からの「野球をやりたいなら全力でサポートする」という言葉が力となり、「また神宮で活躍したい思いが、やめたいよりも圧倒的に上回ったので頑張ろうと」と前向きな気持ちで手術に臨んだ。
9月28日の本拠地最終戦では守備や打席に立つことはなかったものの、1軍公式戦の舞台に505日ぶりに復帰。「アップでも立てたときに『やっぱりここでもう1回やりたい』という気持ちは本当に強かった」と、神宮での熱気が背中を押した。21~22年の2連覇に貢献した「1番中堅」の定位置にはこだわらず、「もう1からのスタート。試合に出たいのが一番です。ポジションや打順も特にこだわりはありません。とにかく試合でしっかり活躍したい」と語り、再び頼もしい戦力としてチームに戻る決意を示した。