J1清水は4日、最終節のホーム・岡山戦(6日)に向け静岡市内で一部非公開調整した。今季限りでの退団が発表されているMF…

 J1清水は4日、最終節のホーム・岡山戦(6日)に向け静岡市内で一部非公開調整した。今季限りでの退団が発表されているMF乾貴士にとって清水でのラストマッチになる。自身にも縁がある岡山との一戦で躍動し、感謝の思いをプレーで体現する。

 慣れ親しんだ“庭”に別れを告げる時が来た。乾はアイスタでの最終戦について問われると「あれだけいいピッチで、いい雰囲気を作ってもらって心強かったし、やりやすかった」。偶然にも清水入りするまでアイスタでプレーしたことはなかったという。「すごいピッチだと思わせてもらった。1年中(芝が)きれいだった」。華麗なプレーの数々を生み出してくれた本拠に心から感謝している。

 最終節で対する岡山にも恩がある。22年、シーズン途中にC大阪を退団。所属先を探す期間、コンディション調整のため練習の場を与えてもらった過去がある。「これも何かの縁。こちら(清水)に来る時、あいさつできていないのでしっかりあいさつしたい」とうなずいた。

 清水では約4年間の在籍でJ1通算47戦4得点、J2通算62戦15得点。高い技術だけでなく、陽性のキャラクターでチームをもり立ててきた。「こんなうるさいヤツに付き合ってくれて、(仲間には)感謝しかない」。チームはこの日、チケット完売を発表。試合後にはセレモニーでマイクの前に立つ。最後の90分を心から堪能し、オレンジのユニホームに別れを告げる。