ソフトバンク栗原陵矢内野手(29)が新選手会長の誓いを立てた。福岡市内で前選手会長の周東佑京内野手(29)とトークショー…
ソフトバンク栗原陵矢内野手(29)が新選手会長の誓いを立てた。福岡市内で前選手会長の周東佑京内野手(29)とトークショーに出演。約300人のファンの前で「やるしかない」と所信表明した。来季公約に21年以来5年ぶりの「全試合出場」を掲げ、背中と成績でリーグ3連覇と2年連続日本一へチームを引っ張る意気込みだ。新旧チームリーダーの競演にイベントは大盛り上がりとなった。
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隣の周東前選手会長を横目に、新選手会長の栗原が力強く所信表明した。福岡市内で新旧チームリーダーによるトークショーが実現。約300人の鷹党を前に、大役就任への決意を明かした。
「(選手会長の打診は)めちゃくちゃ断りました。本当に。今年入ったぐらいからずっと断っていたけど今は『やるしかない』って感じです」
今季限りで周東が2年の任期を終え、バトンを引き継いだ。来年で30歳を迎え、プロ12年目。若手と呼ばれる立場でもない。当初は打診を断っていたが、自身の役割を踏まえ、常勝ホークスを背負っていく覚悟を決めた。
「選手会長として、チームのことを考えながらやっていきたいなと思います。今まで自分が避けていたこと、めんどくさいなと思ったことをしっかりやっていきたい」
歴代選手会長はそうそうたる顔ぶれだ。過去に柳田、中村、今宮らも担ってきたチームの顔だ。言動はもちろん、成績でもチーム引っ張った。周東も3年連続盗塁王、ゴールデングラブ賞、ベストナインはともに2年連続受賞。チームを束ね、プレーでも存在感を示してきた。言い換えれば、数字を残さないと説得力も増さない。栗原も、それは自覚している。
「聞く方も多少なりとは違うでしょう。(周東)佑京さんが成績を残して、チームのことをやっている姿を見て、何か感じる選手も多かったでしょうから」
来季の公約には5年ぶりの「全試合出場」を掲げた。シンプルな理由で「野球人として試合に出たい」だった。「そこに関しては選手会長関係なく。全試合に出て、いい数字を残したい」。今季は右脇腹を痛め、80試合出場のみ。打率2割6分7厘、8本塁打、40打点と不本意な1年だった。いちプロ野球選手として、巻き返したい思いは強い。
来季は福岡移転後、球団初のリーグ3連覇と日本一連覇がかかるシーズンになる。「(プレッシャーは)もちろんあります。けど、そこに関しては変えられないこと。やるしかない」。先頭に立つ男の目に覚悟がにじんだ。【佐藤究】