サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のニルス・ニールセン監督(54)は4日、千葉市内で就任1年目を総括した。 初陣…

 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のニルス・ニールセン監督(54)は4日、千葉市内で就任1年目を総括した。

 初陣となった2月のシービリーブス杯では初優勝を達成。13年ぶりに米国を破り好発進を決めたが、以降は苦戦。親善試合では、4月のコロンビア戦から10月の欧州遠征まで、6試合勝ちがない状態が続いた。ニールセン監督も「最初はいいスタートを切れたが、中盤にかけて徐々に難しい面も見えてきた」と振り返る。

 課題となったのは言語の違い。初の外国出身監督として「コミュニケーション、通訳を介した会話に問題があった」と語る。問題を解決するため、年内最後の活動となったカナダ戦はミーティング方法を変更。事前にコーチと分析の担当者に戦術などの方針を伝え、指揮官では無くコーチが日本語で説明するようにした。より説明の時間が短縮され、コミュニケーションが円滑になったことから、選手からも様々な意見が飛び出すようになったといい、カナダに2連勝を収めた。ニールセン監督も「うまく解決策は見つけられた。非常に価値のある変化」と手応えを示した。

 来年3月にはW杯予選を兼ねるアジア杯が開幕する。メンバー選考について、選手の個性と調子を考慮した上で「今までのキャンプで呼んだ選手から選ぶ」と方針を説明。「けが人や調子を考えなくていいと言われたら、今すぐ26人を選ぶことができる」と、既に招集するメンバーの大枠が出来ていることも示唆した。